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一般化線形混合モデル(GLMM)のススメ

Makoto KYOUGOKU
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京極真
京極真

本記事では「一般化線形混合モデル(GLMM)ってどんな方法なの?」という疑問にさくっとお答えします。

本記事のポイント
  • GLMMの特徴は固定効果と変量効果を柔軟に扱えるところにあります
  • 複雑な現象に応じた統計モデリングができます

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一般化線形混合モデル(GLMM)のススメ

ぼくたちの研究室では、主に介入研究のデータ解析で、一般化線形混合モデル(Generalized Linear Mixed Model, GLMM)を活用してます。

これすごくいいです。

生態学を中心に心理学、その他いろんなヘルスケア領域で使われています。

国内外の作業療法研究では、分散分析や回帰分析などがまだまだ主流ですが、もっと積極的にGLMMを活用したほうが良いです。

ぼくもまだ勉強中なので、備忘録がわりに紹介しておきます。

一般化線形混合モデル(GLMM)のメリット

GLMMの何がすごいかというと、1)さまざまな統計モデル(回帰分析、分散分析、共分散分析、対数線形分析モデル、混合効果モデル、階層線形モデルなど)を一意に表現できる、2)変量効果(random effect)という概念装置ひとつで処理が困難なデータをうまく扱える、3)自由にモデリングできる、などがあります。

これ、どういうことかというと、GLMMは目的に合わせてデータ解析できるし、複雑な現象に応じたモデリングが柔軟にできるし、しかも個人差や場所差などデータ化していない要因を考慮したうえで解析できる、ってことです。

作業療法は、クライエントの個別性を尊重した評価と介入を行うので、いろんな仮定を満たさないと使えない分散分析などでデータ解析するのは正直しんどいです。

現実のデータは、とてもシビアです。

GLMMは、作業療法士のそんなジレンマを解消してくれるツールのひとつになりえます。

GLMMの詳細は、以下の文献が超おすすめです。

特に作業療法士で介入研究やりたい人は必読です。

一般化線形混合モデル(GLMM)のためのソフトウェア

GLMMはRやSASで実行できます(無料)。

SPSSもできますが、有料だし、めっちゃ面倒です。

ぼくはR、Rstan(glmmstan)で実行しています。

複雑なモデルは最尤法で当てはめると危ないので、ベイズ推定(glmmstanがめちゃ便利)
を使います。

一般化線形混合モデル(GLMM)の関連資料

ネットにはGLMMに関する良質な資料がいっぱいあります。

以下その一部です。

一緒に勉強していきましょう。

なぜ今GLMMなのか

・GLMM の紹介

社会心理学とGlmm from Hiroshi Shimizu

一般化線形混合モデル入門の入門 from Yu Tamura

(実験心理学徒だけど)一般化線形混合モデルを使ってみた from Takashi Yamane

混合モデルを使って反復測定分散分析をする from Masaru Tokuoka

まとめ:一般化線形混合モデル(GLMM)のススメ

本記事では「一般化線形混合モデル(GLMM)ってどんな方法なの?」という疑問にお答えしました。

複雑な現象に応じた統計モデリングができますよ。

著者紹介
京極 真
1976年大阪府生まれ。Ph.D、OT。Thriver Project代表。吉備国際大学ならびに同大学大学院・教授。作業療法学科長、保健科学研究科長、(通信制)保健科学研究科長。首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程・終了。『医療関係者のための信念対立解明アプローチ』『作業療法リーズニングの教科書』『作業で創るエビデンス』など著書・論文多数。
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