
本記事のポイント
- 人類にはたぶん「その日暮らし」があっています
- もうちょい未来のために現在を犠牲にしない生き方が可能なシステムを整えた方がいいかも
人類史的に「その日暮らし」が主流
ヒトがチンパンジーから分岐したのが、今から700万年前です。
そのヒトは、ぼくたち現生人類とは生物学的に異なっており、だいぶ利口になったチンパンジーみたいなものでした。
ぼくたち現生人類が登場するのは、20万年前です(30万年前という説もあり)。
それから13万年後の7万年前に変革が生じ、現生人類が数万年かけて世界中に広がります。
この大躍進のときに、ネアンデルタール人などの他の人類種や動植物の大量絶滅が生じるのですが。
ヒトから現生人類にかけて、われわれヒト科はずっと狩猟採取しながら生きていました。
狩猟採集社会は究極のその日暮らしです。
ところが、1万2000年前にいまのライフスタイルにシフトチェンジしはじめます。
これは、農業革命と呼ばれるわけですが、一気に狩猟採集社会から農耕社会へ移行したわけではなく、最も短いところでも数千年かかっています。
徐々に農耕社会へ移っていきながら、ぼくたち現生人類は将来を見すえた生き方にならざるを得なくなりました。
農業は計画性がないと持続しないので、どーしても未来についてあれこれ考える必要があるからです。
その日暮らしというライフスタイルが可能なシステムを整える必要があるかも
未来に思いはせはじめると、ぼくたちは不安になりがちです。
未来への関心は、予期せぬ事態に対応しないといけないという感度をもつので、どーしてもストレスフルになりやすいのです。
しかも、こーゆー生き方は、ぼくたち現生人類にとって馴染みがありません。
だって、そーでしょ。
ヒトから数えたら、約699万年ほど狩猟採取社会でやってきたんですから、長らくDNAにしみついているのは、その日暮らしの感度です。
狩猟採取社会では、その日に食べられるだけ食べて、必要なものだけもって移動しながら生きるしかないわけで、先のことなんて気にしたってしょうがありません。
もちろん、その日暮らしでも不安になることはあるでしょうけど、いまだ経験したことがない未来にしばられて生きるよりも、いまに集中しながら生きるぶん不安は少ないはずです。
現代社会に生きるぼくたち現生人類は未来を恐れ、ストレスに苦しんでいます。
未来を考えながら生き続けるのは、ぼくたちにはちょっと無理があるんですよ。
たぶん、生物的に。
ぼくたちはもうちょい、その日暮らしというライフスタイルが可能なシステムを整える必要があるのかもしれません。
まとめ
本記事は「ぼくたち人類にとって馴染みある生き方って何なの?」という関心のもとで考察しました。
もっと生きやすい世の中にしたいですね。