教員・教師の質の低下を防ぐために必要なこと

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きょうごく
本記事では「教員・教師の質の低下を防ぐには、どうしたらよいの?」という疑問にお答えします。

本記事のポイント

  • 教員・教師の質の低下を防ぐには哲学と科学の両立が必要です
  • エビデンスに基づいた教育の導入を進めよう

教員・教師の質の低下を懸念させるニュース

某高校の髪染め強要ニュースには人権意識の低さに驚きましたが、授業・生活指導を一律に行わせるニュースにもガックリしました。

個人的には、両ニュースともに教育現場の問題の一端を表していると感じました。

目的に適った方法で非常に頑張っている教育関係者(先生、教育委員会、教育学者など)がいる一方、それとは真逆の方向にむかって尽力される方々がいるということだろうと思います。

まぁそれは、ぼくたち医療界でも同じ構造なんですけどね。

うちの息子たちはまだまだ公教育のお世話になるので、上記のニュースはすごく身近な問題として感じちゃいました。

教員・教師の質の低下を防ぐには哲学と科学の両立が必要

では、上記のニュースのような問題は、どうしたら克服できるのでしょうか。

ぼくの考えは、哲学と科学を両立させた教育が必要だろう、というものです。

哲学と実践

ぼくの友だちに、哲学の立場からよりよい教育を探求している人がいます。

ぼくなりにかれの主張をまとめると、教育の本質は自由の相互承認を実質化することであり、個々の教育実践はその目的を達成するために最適化されたものにしていく必要があります。

この教育原理は、よい教育とは何かを判断するための基準になりえます。

例えば、地毛が茶色い人に対して髪を黒く染めるように強要することは、学生が自身の生を生きたいように生きること、を後押しするものになるでしょうか。

また、スタンダードという名のもとに教育方法や態度を事細かに強制することは、そのもとで学ぶ人たちがお互いの自由を尊重し合いながら生きる、という態度を学ぶことに役立つでしょうか。

上記の教育原理を軸にすると、こうした問いを立てて、いまやろうとしている教育が果たしてよい教育と言えるのかを批判的に吟味することができます。

そしておそらく、知性が極端に劣化していなければ、上記の2つの例題の答えは「否」と導けるはずです。

強制も強要もお互いの自由を尊重し合う感度を育むものにつながらないだろう、と高い確度で予測できるからです。

教育の哲学は、最初に示したニュースの問題を克服することに役立つでしょう。

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科学と実践

哲学は教育の水準を繰りあげるうえで役立つでしょう。

一方、科学を背景にした実践もまた上記のニュースのような問題の克服に有益です。

端的に言えば、それはエビデンスに基づいた実践です。

エビデンスに基づいた実践というと、教育関係者のなかには科学至上主義というイメージをもつ人がいるかもしれません。

けど、エビデンスに基づいた実践は徹底的にプラグマティックなので、科学至上主義とはまったく異なる教育法を提案してくれます。

では、どーするのか。

エビデンスに基づいた実践は、①生徒/学生の価値観、②教育関係者の専門的な知と技、③その時点で入手可能な最新で最善の科学的根拠、を統合させるかたちで実行すればよいのです。

つまり、エビデンスに基づいた実践は教育のアートとサイエンスをバランス良く融合しながら行うものであり、それぞれの教育関係者がその時々でよりよい教育を展開できるように下支えしてくれるものなのです。

上記のニュースのような問題は慣習、制度で盲目的になった構造のもとで生じやすいでしょうから、それぞれの教育関係者が①生徒/学生の価値観、②教育関係者の専門的な知と技、③その時点で入手可能な最新で最善の科学的根拠、を踏まえて実践を重ねていけば、構造ごと変えられる可能性があるのではないでしょうか。

エビデンスに基づいた実践は医学界がだいぶ先行しているので、そのエッセンスを教育に導入していけば大袈裟でも何でもなく明日からでも実行可能な方法だろうと考えています。

まとめ

本記事では「教員・教師の質の低下を防ぐには、どうしたらよいの?」という疑問にお答えしました。

本記事が哲学と科学を武器にする必要性を共有できるきっかけのひとつになればうれしいです。

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