本記事では「日本の作業療法の定義が新しくなったけど、どうしてそんなに注目されているの?」という疑問にお応えします。
本記事のポイント
- 新しい定義は作業療法の本質である作業に根ざした実践を反映しており、そのためとても注目されています
- 新しい定義を理念・指針に実践しましょう
それにしても、新しい作業療法の定義。凄い拡散。やっぱ感心高いですよね。そして理学療法との違いが更に分かりやすくなった気もします。ますます専門職としての役割が大きくなるし、ということは責任も重要になりますよね。頑張ろ。
— 徳田和宏 (@tokudakazuhiro) 2018年5月27日
作業療法の新しい定義(続き)
協会の総会で可決されました。
健康と幸福を促進するや、作業に焦点など、世界標準の内容になったと思います。クライエント中心の文言が抜けたのが少し残念ですが、以前よりも大変良くなったと思います。by ima #作業療法 #群馬大学— Gundai_OT (@Gundai_OT) 2018年5月28日
作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。OT協会新OT定義。歴史に残る.未来を照らし世界に発信する仕事❗ご苦労様でした。— メガネぽぽ (@meganepopo) 2018年5月28日
OT協会が改訂した新しい作業療法の定義,人々の健康と幸福を促進する実践として謳ってる.Well-Beingを促進する作業に根ざした実践(POBP)は,まさにこれを目掛けた実践といえる.— 野口卓也 (@Takuya_530822) 2018年5月28日
作業療法が変わる。
【作業療法定義の変更ポイント】
対象:障害のある人→あらゆる人々
目的:主体的な生活の獲得→健康・幸福
手段:心身機能の改善に寄与する作業→対象者にとり目的・価値のある作業祝可決☆作業療法の新しい定義 https://t.co/w1MsRpoPry”— 田島明子@2018障害学会in浜松 (@takiko111) 2018年5月27日
作業療法の定義が新しくなりました!
と、専らの話題となっています。定義が新しくなる職業なんですよ。無限大過ぎませんか。これからの私たちの活動でさらに広がる可能性を秘めてる。— 精神科OTR(5年目) (@seisinmuzukasii) 2018年5月28日
相手「仕事何やってるの?」
私「作業療法士」
相手「それなに?」
...ニヤニヤしながら堂々と話せる!!
作業療法の新しい定義、皆さん(とかいって自分が1番w)コーフンしてますね!!— Koto.M (@jpns_harp) 2018年5月27日
作業療法の新定義を紹介する記事のPV数
うちのBlogでも作業療法の新定義を紹介する記事を書いたら、わずか2日のあいだにその記事単独で16,000pvを記録しました。
当社比としては群を抜いて多いです、笑。
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祝可決☆作業療法の新しい定義
きょうごく本記事では「作業療法の新しい定義ってどんな内容なの?」という疑問にお応えします。 本記事のポイント 日本作業療法士協会による新しい作業療法の定義は作業に根ざした実践を前面に押し出す内容です ...
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この仕事を成し遂げられた先生方に敬意を送るとともに、なぜこれほど多くの人が作業療法の新定義に関心をもつのか、を考えざるを得ないわけです。
作業療法の新定義が注目される理由
いろいろ理由はあるでしょうけども、大きな結び目を言えば、これが従来のそれと比べて、新しい定義が作業療法の本質を反映した内容に近似しているということが挙げられるでしょう。
作業療法の創設期をふり返ると、この領域は当初から作業を通して健康と幸福を促進する、という特徴がありました。
初期型作業療法は理論的には脆弱なところがありましたが、作業を通して健康と幸福を促進するという視点はきちっとしていました。
それは以下の作業療法の古典を読むとよくわかります。
ところが、第一次世界大戦とその後の機械論パラダイムの台頭によって、作業を通して健康と幸福を促進するという立場が歴史の表舞台からいったん消え去ることになりました。
そして、作業の代わりに、作業療法は理学療法などの他の領域に類似した方法を用いるようになり、作業療法と理学療法の違いがわからない、という事態を呼び込むことになりました。
第二次世界大戦後、日本に導入された作業療法は、この混乱期の作業療法でした。
導入のタイミングの悪さは、その後の日本の作業療法の発展にかけられた呪いのように機能しはじめることになりました。
本来、作業療法と理学療法はぜんぜん違うのに、現在もその違いについて明確に理解されていないんですから。
両者の違いがわからない人は以下の記事をどうぞ。
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歴史で理解する作業療法と理学療法の違い
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さて、定義はその領域の理念・指針として機能します。
理念・指針がおかしいと、その元で動く人たちは混乱し、余計に苦労します。
作業療法の新定義は、作業療法の創設期にはきちんと機能していた作業療法の本質(理念・指針)を現代に復刻する試みです。
日本でもようやくこの領域本来の実践が公式に宣言された。
それによって、作業療法にかけれた呪いから解放される。
そういう期待があるから強い関心を呼ぶのではないか、と思うわけです。
後は本丸の「理学療法士及び作業療法士法」の改訂ですね。
これがきちんと、作業療法本来のかたちになったとき、本当の意味で日本の作業療法がその本質を現代化できるでしょう。
まとめ
本記事では「日本の作業療法の定義が新しくなったけど、どうしてそんなに注目されているの?」という疑問にお応えしました。
新定義を実質化する実践を重ねていきましょう。
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