民主主義の意味と限界

投稿日:2017年1月29日 更新日:

きょうごく
本記事では「民主主義の意味と限界について」サクッと解説します

本記事の内容

  • 民主主義の意味と限界
  • 民主主義の限界と思われていることの真実は
多数決よりも上位の公準

本記事では「民主主義の公準の最上位は多数決ではないです」ということについてサクッと解説します。 多数決よりも上位の公準 民主主義は誤解されている 「民主主義とは多数決である」と誤解している人が意外に多 ...

続きを見る

民主主義の意味と限界

民主主義ってなに

ドイツのヒトラーやアメリカの現状などから、民主主義の限界を指摘するのは簡単ですけど、そもそも民主主義って何でしょうか。

そのナイーブなイメージでいうと、意志決定は多数決で行うからマジョリティの意見にくみしやすい、とか、マイノリティにはつらいシステムである、などになるかもしれません。

特に、いまのアメリカを見ていると、そのイメージが強化されがちです。

けど、民主主義に関する文献を読むと、そーゆーものでもないらしいということがわかります。

例えば、民主主義について知りたい人は以下がオススメ。

本書をひもとくと、民主主義の根本原理を明瞭に理解できます。

いかにいくつか引用します

  • すべての人間を個人として尊厳な価値を持つものとして取り扱おうとする心、それが民主主義の根本精神である。
  • すべての人間が、自分自身の才能や長所や美徳を十分に発揮する平等の機会を持つことによって、みんなの努力でお互いの幸福と繁栄とをもたらすようにするのが、政治の最高の目標であることをはっきりと悟るであろう。それが民主主義である。そうして、それ以外に民主主義はない。
  • 民主主義は、きわめて幅の広い、奥行きの深いものであり、人生のあらゆる方面で実現されて行かなければならないものである。民主主義は、家庭の中にもあるし、村や町にもある。それは、政治の原理であると同時に、経済の原理であり、教育の精神であり、社会の全般に行きわたっていくべき人間の共同生活の根本のあり方である。

いかがでしょうか。

自由の相互承認が民主主義のモチーフ

こうしてみてみると、民主主義というのは多数決で決めたらどんな横暴も許されるというものでもなければ、マジョリティがマイノリティを弾圧してもよい、というような考え方では決してない、ことがわかると思います。

民主主義の根本モチーフは「自由の相互承認」であり、真面目な人も、不真面目な人も、健康な人も、不健康な人も、ノーマルな人も、アブノーマルな人も、お互いの幸福と繁栄のために平等に機会が与えられるものである、というものです。

民主主義の限界と思われていることの真実は

民主主義の限界のような現象は誤用のため

確かに、民主主義では便宜的に多数決で意志決定しますし、たいていの場合、多数決で決まったことには少数派もしたがう必要があります。

マジョリティが暴走すると、かつてのドイツやいまのアメリカのように民主主義から真逆の全体主義が生まれることになります。

しかし本書でも「民主主義は多数決を重んずるが、いかなる多数の力をもってしても、言論の自由を奪うということは絶対に許されるべきではない」と明確に書かれているように、民主主義では多数決が成立する条件のひとつに「言論の自由」を担保しています。

だから、本来の民主主義の意味をふまえると、いま現に表れている民主主義の限界のような現象はそれの誤用だという話にもなりえるでしょう。

民主主義の基礎づけ直しが必要な時期になっている

とはいえ、実際に民主主義の国でそれを否定するような全体主義的な動きが活発化しています。

民主主義はお互いの幸福と繁栄のための理路ですが、その内側に全体主義や独裁主義の生成を阻止できる仕組みがそなわっていない。

この根本問題を前提に、民主主義の基礎づけ直しが必要な時期になっているだろうと感じています。

まとめ:民主主義の意味と限界

本記事では「民主主義の意味と限界について」サクッと解説しました。

民主主義の限界と思われている現象は誤用のためとも言える。

どんなに多数の力が強くても、言論の自由というのは民主主義の国ではしっかり担保されていないといけません。

恣意性の権利

本記事では「恣意性の権利について」サクッと解説しています。 恣意性の権利 民主主義はひどく誤解されているし、完成しているわけでもありません けど現状をかんがみると、希望ある地平をめがけるためには、いま ...

続きを見る

おすすめ記事一覧

1

きょうごく本記事では「現在の職場は人間関係が最悪で、労働条件も悪く、日々消耗しています。より好待遇な職場に移りたいです。おすすめの求人転職サイト・エージェントを教えてください」という疑問にお答えします ...

2

きょうごく本記事では「いまの職場は人間関係も労働条件も悪いので、より好待遇な職場で働くために転職したいです。医療福祉系の転職は転職サイトや転職エージェントを使ってもよいですか。おすすめはどこですか」と ...

3

きょうごく本記事では「コミュニケーション能力を高めたい。けど、そもそもコミュニケーション能力って何だろう?コミュニケーション能力の本質を理解したい」という疑問にお答えします こんな方におすすめ コミュ ...

4

きょうごく本記事では研究を学べるおすすめ本を紹介した記事のまとめます こんな方におすすめ 研究を学べるおすすめ本を知りたい 選りすぐりのおすすめ研究本で学びたい 本記事を書いているぼくは作業療法士であ ...

5

大学院に進学したい作業療法士向けのまとめ記事。 本記事では、大学院進学に興味のある作業療法士向けに書いた記事をまとめました。 今後も記事は増える予定ですが、これから大学院進学を検討している人はぜひ参考 ...

6

きょうごく本記事では、このブログで解説した作業療法士を目指す高校生のための記事をまとめています 本記事の内容 『作業療法士が何なのかよく分からない』という人から、『作業療法士になりたい』といった方向け ...

7

きょうごく本記事では学会発表・学会参加で失敗したくない人向けの記事をまとめています こんな方におすすめ 学会発表・学会参加のコツを知りたい 本記事では学会発表・学会参加で失敗したくない 学会発表のレベ ...

-信念対立解明アプローチ
-

Copyright© 京極真の研究室 , 2019 All Rights Reserved.