
本記事を読めば、コミュニケーションのおすすめ本がわかったうえで、実際のコミュニケーション行動を変えるコツまで理解できます。
なお、良書も適切に読めなければ、その良さが伝わりません。
なので、適切な読み方を知りたい人は「効果的な本の読み方【入門・初級・中級・上級・プロの方法を解説】」を参考にしてください。
こんな方におすすめ
- コミュニケーションの本質【おすすめ本を紹介する前に】
- コミュニケーションを学べるおすすめ本【厳選3冊です】
- コミュニケーションを学べるおすすめ本【+1】
- 人付き合いの苦手意識を克服するコツ
コミュニケーションの本質【おすすめ本を紹介する前に】
人付き合いが苦手な人はたいてい「話しあえばわかりあえる」と思っています。
けど、それは単なる「誤解」です。
本当は「話しあってもわかりあえない」んです。
ただし、話しあえばわかりあえた気分になることはできます。
これは、コミュニケーションが本来的に記号(言語・非言語)を媒介している以上、原理的に避けられない結論です。
だから、コミュニケーションの本質は「だましだまし」だという話になるわけです。
面白いことに、コミュニケーションを通してわかりあえた気になれれば、実生活上それほど不都合は生じません。
ぼくが知りうる限り、人付き合いが苦手な人はそのことに気づいていない場合が多いです。
だから、人付き合いが苦手な人は、その認識を根底から改める必要があるのです。
コミュニケーションを学べるおすすめ本【厳選3冊です】
人付き合いが苦手な人のためのコミュニケーションを学べるおすすめ本は以下の通り。
おすすめ
- 他人と深く関わらずに生きるには
- 人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている
- CAPTIVATE 最強の人間関係術
他人と深く関わらずに生きるには
コミュニケーションの本質はだましだましであるという認識に求められます。
コミュニケーションは「おはよう」と発声しても、ジェスチャーで伝えようとしても、必ず記号を介した営みになります。
よく考えればわかるように、ジェスチャーなどの形式とそれが指し示す意味内容の対応に必然性はありません。
それは例えば、<犬>と呼ばれる事象に対して「犬」「dog」など複数の概念があることからも理解できます。
これは、あらゆる事象と記号の関係に当てはまることでして、それを突き詰めていくと話しあっているうちにわかりあえた気分になれても本当にわかりあえたかどうかは確かめようがない、という結論に到達します。
人付き合いが苦手な人は、それがよくわかっていないので、「本当にわかりあえた状態」を目指して努力するから消耗してしまい、結果として「コミュニケーションが苦手」「人付き合いが不得意」と思い込んでしまうのです。
本書はそうした前提のもとで、他人とうまく折りあいつけながらだましだまし関係性を構築していくための認識を平易に解説しています。
人付き合いが苦手な人が、コミュニケーションを学ぶために必読といっていいと考えています。
人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている
繰り返しますが、コミュニケーションの本質はだましだましです。
「完全な理解」から「さしあたりの共通了解」へと認識を変容できれば、次にコミュニケーションには「錯覚資産」がからんでくると理解できるとよいです。
人間の世界観は信念の総体でして、それは経験を通して確信した事柄全般を意味しています。
どんなコミュニケーションも信念に依拠したかたちで行われますので、コミュニケーションを学ぶにはあらゆるそれの土台である信念の成立を理解するとよいです。
信念は自らの個別体験を手がかりに直感的に構成されており、その当人にとっては正しいこととして認識されています。
けど、さまざまな先行研究が示しているように、人間の直感は認知バイアスによって歪んでおりまして、コミュニケーションの土台である信念も知らず知らずのうちにいびつになっています。
先に述べた錯覚資産は認知バイアスのたまものです。
人はそれによって生じるいびつさを「個性」と呼んだりするわけですが、人付き合いの苦手意識を改善するためにコミュニケーションを学ぶならば錯覚資産を認識しておく必要があります。
本書を読めば、コミュニケーションを通して「わかりあえた」「わかりあえなかった」ことも含めて、錯覚資産が関与していると気づくことができます。
その気づきは、コミュニケーションへの期待値を下げるとともに、人付き合いが苦手だという意識の払拭に役立ちます。
CAPTIVATE 最強の人間関係術
上述したように、人付き合いが苦手な人はコミュニケーションに対する認識レベルでつまずいていることが多いです。
なので、本記事では3冊中2冊は認識を変容させるための本を紹介しました。
最後に紹介する1冊は脳科学、心理学、社会学などの科学的知見に基づき人間関係を形成する方法を体系的に紹介した本です。
本書は上記2冊とはうって変わって、5−5−5の法則に基づいて人と付き合う具体的方法を示しています。
5−5−5の法則
- 最初の5分間
- 最初の5時間
- 最初の5日間
さくっと解説すると、最初の5分間で相手に良い印象を与えるコミュニケーションを行い、最初の5時間で関係を深めていきます。
そして、最初の5日間でさらに良質な人間関係を構築する方法を繰り出します。
一見すると怪しいですけど(笑)、本書は科学的知見を踏まえながら人間関係を改善する具体的で合理的な方法を示しています。
ただし、ぼくの考えでは人付き合いが苦手な人は先の2冊で「だましだまし」の感度を掴んでから、本書を読んだ方がしんどくならないだろうと思われます。
コミュニケーションを学べるおすすめ本【+1】
上記3冊の他に拙著も推薦しておきます。
医療関係者のための信念対立解明アプローチ
本書は人間関係のトラブルを解消するための理路と方法を体系的に論じています。
最後の最後に本書を紹介する理由は、人付き合いが苦手な人は何らかの人間関係のトラブルを体験していることが多く、その克服に本書が役立つだろうと考えているからです。
書名は「医療関係者のための〜」と限定していますが、信念対立解明アプローチは原理論として体系化していますので、コミュニケーションを通して生じる人間関係のトラブル全般に適応できる可能性を担保していると思われます。
ややこしい人間関係で悩んでいる人はぜひ本書もあわせてお読みください。
「買うほどではないかも」と思う人は以下の記事で概要を記しているので、ぜひそちらをお読みいただけたらと思います。
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【2020年】信念対立解明アプローチ入門【開発者が語る】
きょうごく本記事では「信念対立解明アプローチってどのような理論ですか?」という疑問にわかりやすくお答えします。 本記事の内容 初心者向けに信念対立解明アプローチの概要を解説 信念対立解明アプローチのメ ...
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コミュニケーションを学ぶおすすめ本を読んだ後にすべきこと
上記で紹介した以下の3冊を読んだら、後は実生活に少しでも取りいれるべしです。
おすすめ本
具体的には以下のプロセスで実行するとよいです。
コミュニケーション行動を変えるコツ
- 本で知識を学ぶ
- 実生活に応用する
- 1から2のステップを自己評価する
- 再び1からやり直す
実際のコミュニケーション行動を変えるには、このステップの繰り返しです。
淡々とやっているうちに、人付き合いの苦手意識はいくぶん和らぐ可能性があることでしょう。
まとめ
本記事では「人付き合いが苦手です。コミュニケーションを学びたいです。おすすめの本はありますか?」という疑問にお答えしました。
本記事で紹介したおすすめ本は次の通りでした。
おすすめ本
本記事が人付き合いに悩んでいる人のお役に立つようでしたらうれしいです。
✅コミュニケーションが「超」苦手な人向け
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