OBPのための文献検索の方法【質と量の疑問の定式化の構造も解説】

2019年1月30日

きょうごく
本記事では「作業に根ざした実践(OBP)のために研究論文を活用したいですが、PubMedで「occupation」で検索すると作業に関する研究があまりヒットしません。何か良い方法はありませんか」という疑問にお答えします

こんな方におすすめ

  • エビデンスを活用したOBPを実践したい
  • OBPに関連する研究論文を上手に検索するための方法を知りたい

本記事を書いているぼくは作業療法士でして、作業に関連した研究と教育を推進しています。

研究の例

本記事ではそんなぼくが、PubMed検索で作業に関連する研究を見つけるコツをさくっと解説します。

PubMed文献検索の方法【OBP対応】

結論から言うと、OBPで研究論文を活用するためにPubMedで「occupation」を検索しても、作業の知識を研究した研究論文を広く収集できません。

作業療法における「occupation」は超専門用語でして、研究論文でこの用語を使用する人が限られているからです。

なので、OBPで研究論文を広く活用したいなら、「occupation」以外の用語でも検索する必要があります。

ではどうしたらよいか。

「occupation」という概念は人間の経験一般を表すものです。

経験は人間が日ごろからやっていることなので、「occupation」は以下のような概念に因数分解するとよいです。

occupationに関連する概念の例

  • social participation
  • community
  • family
  • participation
  • performance
  • activity
  • work
  • business
  • job performance
  • religion
  • home management
  • activities of daily living
  • instrumental activities of daily living
  • education
  • play
  • leisure
  • rest
  • sleep
  • life
  • lifestyle
  • everyday life
  • meaningful life
  • habit
  • routine
  • role
  • interest
  • value
  • culture
  • social
  • environment などなど

OBPで研究論文を活用するためにPubMedで検索するなら、「occupation」以外にも上記のような概念も使うようにしましょう。

いろいろな概念がありますけど、基本は目の前にいらっしゃる対象者の方に関連する概念から複数選択していったらよいです。

例えば、地域在住高齢者に対する予防的作業療法を実践しているならば、「social participation」「community」などから使っていけばよいです。

PubMed文献検索の方法【検索式の作り方の構造】

上記を参考に「occupation」を他の概念に分解したら、次に疑問を定式化します。

疑問の定式化とは、目の前にいる対象者に関連する疑問を作るという意味です。

疑問の定式化の構造は大きくわけると、介入研究、観察研究、質的研究で異なってきます。

これらは疑問の種類によって使い分けます。

疑問の種類と主な研究デザイン

  • 治療、予防など・・・介入研究
  • 予後、副作用など・・・観察研究
  • 意味、価値など・・・質的研究

量的研究の介入研究の場合は以下の構造です。

介入研究

  • Patient
  • Intervention
  • Comparison
  • Outcome

この場合、occupation関連の概念はInterventionまたはComparisonに代入されます。

次に、観察研究の場合は以下の構造です。

観察研究

  • Patient
  • Exposure
  • Comparison
  • Outcome

occupation関連の概念はExposureまたはComparisonに代入されます。

最後に、質的研究の場合は以下の構造です。

質的研究

  • Population
  • Exposure
  • Outcome

occupation関連の概念はExposureに代入されます。

本記事では構造のみ紹介しますが、定式化した疑問の種類に応じて構造が違うので、うまく使い分けながら上手に疑問を作って検索しましょう。

まとめ:PubMed文献検索の方法

本記事では「作業に根ざした実践(OBP)のために研究論文を活用したいですが、PubMedで「occupation」で検索すると作業に関する研究があまりヒットしません。何か良い方法はありませんか」という疑問にお答えしました。

結論を言えば、「occupation」だけでなく、以下のような概念でも調べるとよいです。

occupationに関連する概念の例

  • social participation
  • community
  • family
  • participation
  • performance
  • activity
  • work
  • business
  • job performance
  • religion
  • home management
  • activities of daily living
  • instrumental activities of daily living
  • education
  • play
  • leisure
  • rest
  • sleep
  • life
  • lifestyle
  • everyday life
  • meaningful life
  • habit
  • routine
  • role
  • interest
  • value
  • culture
  • social
  • environment などなど

なお、本記事では疑問の定式化の構造を解説しましたが、より詳細に知りたい人は以下の記事で紹介したおすすめ書籍をご覧になってください。

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