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本音を言いすぎるよりも配慮が大切です

京極真
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京極真
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本記事では「できるだけ本音を話すようにしているのに、周りとはうまくいかないのはどうしてですか?」という疑問にお答えします

こんな方おすすめ
  • 本音を言いすぎて困った人
  • 本音を言いすぎるとうまくいかないのはどうしてか知りたい人

また、仕事や人間関係などについてのお悩みについて書いた記事を以下にまとめています。他のことでもお困りの方は以下の記事を参考にしてください。

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本音を言いすぎるとうまくいかないのはどうして?

結論を言うと、本音かどうか本当のところはよくわからないからです。

僕たちが自分の本音だと思っていることがあるとします。

でも、それが本当に本音であるかどうかは、実はよくわかりません。

それはどうしてなのか?

なにが本当の本音なのかは、欲望の中心点により変わってしまうから

それはどう言うことなのか具体例で紹介します。

具体例

【今この瞬間の欲望が「喉の渇きにある」場合】

  • 欲望:喉の渇き
  • 本音:水が飲みたい
  • 打ち消された欲望:怠惰になりたい・金儲けしたい・本が買いたい

【水を飲むことで「喉の渇きという欲望が満たされた」場合】

  • 欲望:怠惰になりたい
  • 本音:仕事をサボりたい
  • 打ち消された欲望:喉の渇き

上記のように欲望の中心が「喉の渇き→怠惰になりたい」に変わると、本音も「水が飲みたい→仕事をサボりたい」に変わるわけです。

その時には、今まで持っていた欲望は打ち消されます。

僕らの本当の気持ちっていうのは、自分の欲望と対になっています。

欲望
  • 世界認識の規定にあり、自分がなにを欲しているのか規定している
  • その時々により変わっていく

その時々により変わってしまう複数ある欲望のうち、どれが一番本当のものなのかとなってくると、実は原理上決着をつけられなくなるんですね。

どれも本当なんですよ!

その本当の中には、矛盾する欲望があったり、なかなか変わらない欲望があったり、あるいはちょっとしたことで変わってしまうような欲望もあったりします。

結局どれも本当で、どれもその時々で変わっていく可能性がある以上、特権的にある特定の欲望だけを正当化することは不可能です。

そうすると何が起こるかっていうと、本当の自分っていうのは実は突き詰めていくとよくわからないという話になっていくわけです。

だから、本当かどうかわからない本音を言いすぎるとうまくいかないということになってしまいます。

本音を言いすぎるデメリット

本音を言いすぎるデメリット

では、本音を言いすぎるとどのようなデメリットがあるのでしょうか?

デメリット
  1. 信頼が落ちる
  2. ガードがない状態になる

では、詳しく紹介しますね。

①信頼が落ちる

本音を言いすぎると、信頼が落ちます。

本音

本当の自分の気持ちのこと

今自分が本音だと思って話をしていたとしても、上記でも紹介したように、実はそれが本当のことかどうかわからないわけです。

そのため、本音をさらけ出し過ぎればすぎるほど、相手には首尾一貫しないように見えてしまいます。

本音を開示する理由

信頼感の表れ

自分のことを知ってもらったら信じてもらいやすくなるし、あるいは自分の本音をさらけ出すほど、相手も自分のことを信用してくれます。

ですが、本音を出せば出すほど基本的に矛盾するような話がいっぱい出てきてしまうことにもなります。

だからよほど信頼関係がある関係でないと本音で話すのはまずいわけです。

具体例【服が似合っていない場合】

本音:服のセンスが悪い

どんなに信頼関係がある夫婦であったとしても、上記のような本音を口に出したら嫁や旦那に嫌われます。

いくら信頼関係があっても、本当のことをいいすぎるのもやっぱりまずいわけです。

②ガードがない状態になる

もう一つのデメリットとしては、ガードがない状態になることです。

本音

自分の欲望を裸のまま開示すること

要するに、体の機能を例に考えると免疫が効いてない状態です。

その状態というのは、実はすごく脆いわけです。

具体例【免疫機能の場合】
  • 自分の皮膚とか、あるいは血液の中には免疫機能があり、いろんな細菌がついたついたとしても病気にならない
  • 免疫機能が効いていない状態になると、ちょっとした攻撃で体を壊してしまう

病気にならないのは、しっかりとしたガードがあるからですよね。

この免疫機能がポンと取れた状態っていうのが要は「素の自分のこと」です。

だから、本音も一緒のことが言えます。

具体例【本音の場合】
  • 本音を開示しすぎてしまう人っていうのは、メンタルや身体が免疫不全に陥っている状態と同じ
  • 社会的なペルソナをしっかり取り入れて自分の本音で話しすぎないとういうことがないと、周囲から攻撃されてしまうし、自滅してしまう

そういったことを踏まえて考えると、本音を開示しすぎていくっていうのはメリットよりもデメリットのほうが多いと思っておいたほうがいいと言えます。

本音を言いすぎる人はどうすればいいのか?

では、本音を言いすぎる人はどうすればいいのか?

自分の本音と思っているものと、人に見せるものは使い分けていくことが大事です。

この使い分けっていうのは、もう少し分かりやすい言い方をすると、配慮です。

他者に対する配慮をすることが必要

本音を言い過ぎるということは、欲望をそのまま開示していく話になるので、やりすぎるとどんなに親しい人間関係でもおかしくなりかねないわけです。

やっぱり、人に見せる自分というのは、しっかり作って「配慮していく」必要があります。

具体例【服が似合っていない場合】

本音:服のセンスが悪い

他者へ配慮して伝える:なにか普段と違うね・いつも着ている服の方がいいね

本音を言って気分を害されてしまうと困るので、配慮をしてちょっとごまかしながら伝えていく必要があったりするわけです。

配慮して伝えることが出来るのか、出来ないのかで、夫婦や恋人関係もおそらく変わるはずです。

嘘だと思う人は、実際にやってみたらいいと思います。

自分の親友でもいいし、親でもいいし 1週間ぐらい思ったことをバンバン言ってみたらどうでしょうか?

間違いなく居場所がなくなると思います。

そうなふうにならないためには、やっぱり本音と人に見せる自分は使い分けるようにしましょう!

しっかりと他人に対して配慮することが大切です。

まとめ:本音を言いすぎるよりも配慮が大切です

本記事では「できるだけ本音を話すようにしているのに、周りとはうまくいかないのはどうしてですか?」という疑問にお答えしました。

本音っていうのは言い過ぎるとまずいです。

本音を出しすぎると自分も他人も傷つけるのできちんと配慮しましょう。

自分も他人も居心地よくやっていこうと思ったらやっぱ配慮っていうのはやっぱりすごく重要になってきます。

著者紹介
京極 真
1976年大阪府生まれ。Ph.D、OT。Thriver Project代表。吉備国際大学ならびに同大学大学院・教授。作業療法学科長、保健科学研究科長、(通信制)保健科学研究科長。首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程・終了。『医療関係者のための信念対立解明アプローチ』『作業療法リーズニングの教科書』『作業で創るエビデンス』など著書・論文多数。
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