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専門性を高めると活躍の場が広がる件【得意を伸ばすべし】

京極真
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本記事では「専門性を高めると分野が限定されるので、結果として活躍の場が限定されませんか。将来、幅広く活躍したいので、専門性を高めるべきかどうかを迷っています」という疑問にお答えします

専門性を高めると活躍の場が広がる件

結論:専門性を高めると活躍の場が広がる

結論から言うと、専門性を高めるとむしろ活躍の場が広がります。

その理由は、アダム・スミスの『国富論』を読むと理解できます。

専門性と『国富論』

『国富論』は大著なのでぜひ皆さん自身で読んでほしいのですが、専門性との関連でいうと「分業」の考え方が重要な意味をもちます。

産業革命以前、人類は絶対王政国家による管理経済によって富の増大を試みてきました。

そのような経済政策は重商主義と呼ばれます。

アダム・スミスは重商主義批判を展開し、産業革命以後の資本主義社会による自由経済の重要性を説きました。

つまり、『国富論』は資本主義の理論的土台であるといえます。

ポイントは分業

さて、『国富論』によると、資本主義社会における富の増大は「分業」によってこそ可能になってきます。

理由

分業は生産性の大幅な増大を可能にするから

具体例:iPhoneを作る

一人の場合:膨大な時間とコストがかかりますし、もしかしたら不可能かもしれません

原材料を掘り出す人、それを加工する人、部品を作る人、デザインする人、組み立てる人などがそれぞれ分業:iPhoneを作りあげることができる

このように、分業は1人では不可能なことを可能にすることができるわけでして、資本主義社会における富の増大の原理に位置づけられるわけです。

分業がしっかり機能するためには、特定のテーマについて高度な専門性を身につける必要があります。

先の例で言うと、部品を作る人は、部品を作るという専門性を極めれば極めるほど、iPhoneを作りあげるという目的を達成しやすくなります。

他方、部品を作る人がそのことに精通していないと、効率が落ちてしまうか、部品を作れないことになります。

資本主義社会は分業によって富の増大を目指すゲームです。

専門性を高めると分業が機能するので、富の増大ゲームに勝ちやすくなります。

ということは、資本主義社会を前提にする限りにおいて、専門性を高めれば高めるほど有利になるので、結果として活躍の場が広がるということが起こりえるんです。

これは、資本主義社会においては、どんな分野でも生じる可能性の拡大の原理です。

具体例:作業療法士の場合

作業療法を極めれば極めるほど分業が確実に機能するため、必要な支援を提供しやすくなって周囲から重宝がられるということが起こる。

なので、専門性を高めると分野が限定されるため、結果として活躍の場が限定されるというのは発想が真逆です。

資本主義社会では、そう考えるからこそ結果として活躍の場が限定されるのです。

専門性を高めることで、活躍の場を広げるコツ

専門性を高めることで、活躍の場を広げることにもコツがあります。

さくっと紹介すると以下の手順でやればOK。

活躍の場を広げるコツ
  • その①:探索する
  • その②:専門性を高める
  • その③:水平展開する

その①:探索する

専門性を高めるプロセスでは苦労もともないます。

だけど、それを辛く感じると挫折しやすいです。

なので、苦労を苦に思わないような専門分野を見つける必要がありまして、そのために探索が必要不可欠です。

自分が頑張れそうな専門分野を見つけるために、いろいろ気軽に試すことがわりと重要です。

その②:専門性を高める

苦にならないテーマがみつかったら、がっつり没頭することによって専門性を高めましょう。

専門性を高めるには、寝食忘れてそれに取り組むプロセスが必要です。

基本的には、他の誰よりもそのことに時間を費やし、試行錯誤を通して精度を高めていきましょう。

そして、高めた専門性は何らかのカタチでアウトプットし、あるテーマについては○○さんと言われる状態を作りあげていってください。

その③:水平展開する

専門性を高めて分業を確実にこなしていったら「信頼」が生まれます。

この「信頼」の蓄積が、活躍の場の拡大に直接結びつきます。

あの人に頼めば生産性が向上する、という評判を武器に、高めた専門性を水平展開し、他の領域でも生産性を上げて行くべしです。

そこで「信頼」が貯まっていけば、さらに活躍の場を広げやすくなっていけます。

まとめ:専門性を高めると活躍の場が広がる件

本記事では「専門性を高めると分野が限定されるので、結果として活躍の場が限定されませんか。将来、幅広く活躍したいので、専門性を高めるべきかどうかを迷っています」という疑問にお答えしました。

結論を言うと、専門性を高めるとむしろ活躍の場が広がります。

その具体的手順は以下の通りです。

活躍の場を広げるコツ
  • その①:探索する
  • その②:専門性を高める
  • その③:水平展開する

そもそも高めるべき専門性がわからない人は、以下の記事を参考にしてみてください。

著者紹介
京極 真
1976年大阪府生まれ。Ph.D、OT。Thriver Project代表。吉備国際大学ならびに同大学大学院・教授。作業療法学科長、保健科学研究科長、(通信制)保健科学研究科長。首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程・終了。『医療関係者のための信念対立解明アプローチ』『作業療法リーズニングの教科書』『作業で創るエビデンス』など著書・論文多数。
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