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能力不足で仕事が辛い、、、と感じたら自主退職する前にやるべき3つの対策

京極真
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本記事では「仕事の能力不足を痛感しており、辛いです。このまま辞めてもよいでしょうか」という疑問にお答えします

能力不足で仕事が辛い、、、と感じたら自主退職する前にやるべき3つの対策

結論から言うと、能力不足で仕事が辛いと感じて自主退職する前にやるべきことは以下の3つです。

対策
  • その①:身近な「できる人」をまねる
  • その②:セオリーに忠実になる
  • その③:没頭する時間を増やす

それぞれ解説します。

その①:身近な「できる人」をまねる

仕事で能力不足を感じている人は、身近にいる「できる人」の言動を観察し、まねるとよいです。

理由は、仕事ができる人は能力を発揮するためのコツをつかんでいるものだからです。

具体例

仕事に取り組む姿勢、モノの捉え方・考え方、立ち振る舞い、イレギュラーな問題が起こったときの対応法、人脈の作り方などなど。

仕事ができる人は、そうした事柄のポイントを押さえているものです。

なので、仕事に能力不足を感じているならば、身近にいる仕事ができる人の様子を観察してください。

そして、「うまいなぁ」と思うところがあれば自身の行動にどんどん取りいれていきましょう。

自分のやり方にこだわず、できる人の法則を自身の行動に反映させるのです。

具体例

ぼくは20代後半頃に、筆力が伸び悩んだときがありまして、そのときは尊敬している研究者の著書をひたすら写経しました。

すると、書き方の構造みたいなものがみえてきて、それを足がかりに自分なりの文体を作っていきました。

こんな感じで、能力不足を感じるときがあれば、できる人をまねるとブレイクスルーのきっかけをつかめるものです。

ただし、「超」できる人はあまり参考にならないかもです。

そうした人は巨大な熱量をもって濃縮した時間を過ごしており、簡単にまねることができないぐらい独創を備えているものです。

なので、今の自分の2、3歩先を進んでいる人を参考にするとよいです。

その②:セオリーに忠実になる

仕事で能力不足を感じている人は、当該領域におけるセオリーに忠実に実践してみるとよいです。

理由は、セオリーにはうまくいくためのエッセンスがぎゅっと詰まっているからです。

一般にセオリーは、研究論文で明らかにされた確かな知見、日々の実践を通して確かめられた実践知から構成されています。

仕事の能力不足で悩んでいる人は、自らの経験と知識にたよった実践に偏っていることが多いです。

ひとりの人間が知っていることや、経験から学べることはたかが知れています。

なので、一部の天才を除いて、自身のやり方を手がかりに仕事に取り組むと頭打ちします。

具体例

ぼくの経験でいえば、臨床は哲学、人間作業モデル、エビデンスに根ざした実践などのセオリーに忠実に仕事しはじめてから、できることが増えていったという皮膚感覚レベルの実感があります。

哲学は強く深く考えるための思考法の宝庫ですし、人間作業モデルは生活支援の叡智の結晶であり、エビデンスに根ざした実践は効果が確認された実践を見つけるための法則集のようなものです。

ただし、セオリーに忠実になることと、セオリーに支配されることはまったく違います。

セオリーに支配された状態は、目の前にいるクライエントよりもセオリーを重視する態度をもたらします。

他方、セオリーに忠実になることは、目の前にいるクライエントの問題を解決するためにセオリーを柔軟に使い倒す、という態度を引きおこします。

目指すべきは後者でして、能力不足で悩んでいる人は、目の前で困っている人を支援するためにセオリーに忠実になりましょう。

その③:没頭する時間を増やす

仕事の能力不足で悩んでいる人は、今よりも没頭する時間を増やすとよいです。

理由は、能力を伸ばすには周囲が呆れるぐらい夢中になって努力し続けるしかないからです。

自他ともに「ここまでやり尽くしても結果がでなければ、本当に向いていないんだろう」と心の底から確信するぐらい、徹底的に毎日何時間もかけて努力し尽くすんです。

結局のところ、「できる人になりたい!」という燃え上がるような情熱をもって、膨大な時間を費やしていくことでしか能力は伸びないです。

具体例

ぼくは作業療法士として働きはじめたとき、仕事とプライベートの境界なくクライエントの作業機能障害の改善に向けて自分にできることはないかと創意工夫を重ねていました。

また、自力で研究できるようになりたくて、何年も昼夜問わず研究し続けていましたし、今でも基本的には仕事とプライベートの境目なくひたすらやり続けています。

ぼく自身の経験をふり返ってみても、能力不足で悩んでいるときは、悩んでいることに没頭する時間が多いです。

他方、その悩みを解決するために行動している時間は少ない傾向にあると感じています。

能力不足という問題を解決したければ、能力を高めることに人生全体を適応させる必要があります。

ただし、没頭するためには、仕事に興味・関心をもてなければなりません。

興味・関心がないまま作業時間だけが増えると、ただそれをこなす時間だけ増えてしまい、能力の向上は期待できません。

興味・関心をもつには、何でもいいから楽しみを感じること、大切に感じることを見つけるとよいです。

それが引き金になって、仕事の引力が拡大し、自然に没頭状態に突入できるはずです。

能力不足で仕事が辛いなら「見切り」をつけることも重要

とはいえ、人生には「見切り」も重要です。

つまり、できないことはさっさとあきらめて、できることに集中した方がいいこともあるのです。

見切る主なポイントは以下の2点です。

見切りポイント
  • その①:難易度が高すぎる
  • その②:仕事がつらすぎる

その①:難易度が高すぎる

仕事の難易度が能力に対して高すぎる場合は、さくっと見切った方がよいです。

例えば、昔からすぐに嘘をついてしまい、どんなに頑張っても他者に対して誠実になれないならば、医療者のような対人援助職は難易度が高すぎるかもしれません。

あるいは、英語の偏差値が20しかないのに、何かの間違いで即戦力として翻訳業の職場に入ってしまったら、難易度が高すぎるので辞めた方がいいかもしれません。

能力に対して仕事の難易度が高すぎるときは、努力は無駄に終わると思うので、さくっと見切りをつけて他の道に進んだ方がいいです。

その②:仕事がつらすぎる

能力不足で仕事が辛すぎて、胃が痛いとか、吐きそうになるときも、さくっと見切った方が無難です。

例えば、出勤中に最寄の駅に近づくと嘔吐してしまう場合、能力を高めるために「身近な『できる人』をまねる」「セオリーに忠実になる」「没頭する時間を増やす」に取り組むと、さらに自分を追い込んでしまう可能性が高いです。

それで鬱にでもなってしまったら取り返しがつかないです。

なので、能力不足で仕事が辛すぎるときは、無理せずさくっと見切りをつけましょう。

転職先でも能力不足で仕事が辛いと感じないようにするコツ

人生には「見切り」も重要ですが、転職先でも同じように能力不足で仕事が辛い状態になったら弱り目に祟り目です。

そうした事態を回避するためには、以下の点に注意するとよいです。

注意
  • その①:能力の自己認識を深める
  • その②:判断の根拠を疑う

その①:能力の自己認識を深める

転職先でも能力不足で仕事が辛いと感じないようにするためには、自身の能力の認識を正確にし、それにみあった仕事を選べるようになる必要があります。

能力の認識を深めるには、結果を冷静に見つめ直すとよいです。

何ができて、何ができないのか。

その点をクールに見つめ直して、自分にできるレベルの仕事を選ぶようにしましょう。

その②:判断の根拠を疑う

同じ問題を繰り返さないようにするには、自身の判断を信用しないことです。

能力不足で仕事が辛いと感じる状態になった理由は、もしかしたら自身の判断に盲点があった可能性があります。

なので、同じ問題を引き起こさないために、自身の判断の基準を疑ってみましょう。

そして、複数の観点から検討し、確からしいと納得がいく決断をすることです。

まとめ:能力不足で仕事が辛い、、、と感じたら自主退職する前にやるべき3つの対策

本記事では「仕事の能力不足を痛感しており、辛いです。このまま辞めてもよいでしょうか」という疑問にお答えしました。

能力不足で仕事が辛いと感じて辞める前にやるべきことは以下の3つです。

対策
  • その①:身近な「できる人」をまねる
  • その②:セオリーに忠実になる
  • その③:没頭する時間を増やす

ただし、見切りをつけることも重要なので、無駄な努力しないようにするという視点もあわせてもっておきましょう。

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著者紹介
京極 真
1976年大阪府生まれ。Ph.D、OT。Thriver Project代表。吉備国際大学ならびに同大学大学院・教授。作業療法学科長、保健科学研究科長、(通信制)保健科学研究科長。首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程・終了。『医療関係者のための信念対立解明アプローチ』『作業療法リーズニングの教科書』『作業で創るエビデンス』など著書・論文多数。
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