輪読のコツ【大学教員によるやり方の解説】

投稿日:2016年12月29日 更新日:

きょうごく
本記事では「文献読解で輪読することになりました。輪読って文献を読めばよいだけなんですか?それとも、輪読独特のコツってあるんですか?」という疑問にお答えします。

こんな方におすすめ

  • 輪読のコツが知りたい
  • これから輪読する必要がある
  • 輪読しているけども、もっと効果的に取り組みたい

本記事を書いているぼくは毎年、学部生や大学院生とともに輪読しております。

今年度も「人間作業モデル 第1版」「人間作業モデル 第2版」などいろいろな文献を輪読しました。

本記事ではそんなぼくが輪読のコツを解説します。

結論:輪読のコツ【やり方の解説】

先に結論を言っておくと、輪読にはコツがあります。

輪読のコツは以下の通り。

輪読のコツ

  1. 読み飛ばさず、一行ずつ丁寧に読む。予断ははさまないこと
  2. 内容のエッセンスを端的にまとめる。「ここで著者が何を言おうとしているのか」を、論理を追いながらできるだけ深く掘りさげること。またどう読めば妥当にエッセンスを抽出できるかを議論すること
  3. 使用されている用語の意味を把握する。特に重要な用語に関しては、語源まで遡ってしっかり整理する
  4. 著者が引用している重要文献もあわせて読む。引用している重要文献と輪読中の文献の異同を整理すること
  5. 著者が直に引用していないけども、背景にある重要文献を読みあてて、それもあわせて読む。背景にある重要文献と輪読中の文献の異同を整理すること
  6. 著書が書かれた時代背景を把握する。どういう時代背景をベースに、このような理論書が書かれることになったのか、を整理すること
  7. 著者の意向を踏まえて、より十全にその意向を達成するためには、どう論じたら良いかを議論する。著者の意向から踏み外した議論は不毛なので、そうならないように注意しながら行うこと

輪読するときは、上記のコツを理解したうえで実行するとよいです。

輪読のコツを実行する方法

輪読のコツを実行する方法は以下の通り。

輪読のコツを実行する方法

  • 参加者間で担当を決めて対等に発表する
  • 参加者間で担当を決めるが、最後は教員がポイントを解説する

輪読とは、参加者が文献をかわるがわる読んでいき、学術的な解釈を交えながら討議することです。

なので、輪読は基本的にグループで実行することになります。

参加者のレベルが同じぐらいならば、参加者間で担当を決めて、互いが学術的に解釈しながら議論していくことになります。

他方、教員がいるような場合は、学生や院生が発表し、議論を交えた後に、総括としてさらに解釈と議論が深まるような洞察を開陳することになります。

学生や院生は、教員の深い洞察を踏まえたうえで、さらに議論を深めていけばよいです。

輪読の基礎体力は読書力

輪読はある程度のレベルで読書できるチカラが求められます。

というのも、輪読は「読書→解釈→議論」という構造をもっており、読書はできて当たり前でさらにその先の展開を期待されているからです。

読書力は以下のように区別できます。

ポイント

  • 入門レベル・・・わかるところだけ読む
  • 初級レベル・・・わからないところも読む
  • 中級レベル・・・重要な概念の歴史や意味を調べながら読む
  • 上級レベル・・・文献の背景も調べながら読む
  • プロレベル・・・文献で引用している文献も読みながら読む

こうみると、輪読は最低でも中級レベル以上の読書力が必要であると理解できるはずです。

実りある輪読を行いたければ、読書力を高めるようにしましょう。

読書力の高め方は以下の記事で詳述していますので、関心ある人はぜひどうぞ。

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まとめ

本記事では「文献読解で輪読することになりました。輪読って文献を読めばよいだけなんですか?それとも、輪読独特のコツってあるんですか?」という疑問にお答えしました。

輪読には独特のコツがあります。

本記事ではそれを7つのステップで解説しました。

効果的な輪読を行いたい人は、ぜひ7つのステップを実行してください。

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