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作業療法で引き起こしたい変化とは?

京極真
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本記事では「作業療法で引き起こしたい変化はどんなものですか?」という疑問にお答えします

こんな方におすすめ
  • 作業療法士
  • 作業療法に興味のある人
  • 作業療法で引き起こしたい変化について知りたい人

作業療法で引き起こしたい変化とは?

結論

活動と参加レベルでの変化を起こすこと

これは、今の作業療法で引き起こしたい変化になります。

ところが、100年の作業療法の歴史の中で、一時期、活動と参加レベルの変化を引き起こすことよりも、機能障害レベルの変化を引き起こすことを求める時代がありました。

機能障害レベルの変化を引き起こすというのは具体的にどういうことか?

  • 動かなかった手が動くようになる
  • 体の痛みが取れる
  • 幻覚とか妄想と言った精神的な症状が消える

そういう身体機能や、精神機能という心身機能レベルでの変化を引き起こすことが作業療法であると説明されていた時代がありました。

じゃあ、今もそういう時代なのか?

今は、そういう時代でなくなってきています

あなたが実際に、作業療法で今引き起こしたい変化というのは何か?ということを、いろいろ調べてみるとわかると思いますが、、、。

基本的には、機能障害などのインペアメントレベルの変化ではなく、活動と参加のレベルで変化を引き起こしていきましょうというのが今の作業療法の目指したいところです。

作業療法で引き起こしたい変化が、活動と参加レベルの変化になったのは最近なのか?

では、活動と参加レベルの変化が作業療法で引き起こしたい変化になったのは最近なのか?

実は、最近ではありません。

作業療法の創設時から作業療法が狙っていた変化:

活動とか参加のレベルでの変化

作業療法の創設時から、実際に何かができること、それを通して社会とつながること、人とつながること、、そういったところの変化を狙って作業療法いうのは変化を起こすことを目的としていました。

つまり、創設時から現在に至るまでずっとつながっている作業療法の目指す変化というのが、「活動と参加のレベルで変化を起こしていく」ということになります。

機能障害レベルの変化が目的となったのはいつ?

身体機能や精神機能の障害という機能障害レベルの変化を引き起こしていきたいと考え始めたのは、作業療法が誕生してしばらく経過してからになります。

100年の作業療法の歴史を振り返ると、機能障害レベルの変化を狙っていくっていうのは一時的なブームだったと言えます。

第一世界対戦や第二次世界の影響があり、機能障害レベルのものを変化させていくということで作業療法が発展していった

今もまだ戦後ですから、その影響がまだまだ残っています。

つまり、作業療法において機能障害レベルの変化を狙っていくのが一番最初の狙いですよということになっているのは、その名残が残っている部分もあると思います。

ですが、もともと作業療法というアプローチが引き起こしたい変化ではありません。

そのことをしっかりと認識しておいていただきたいと思います。

まとめ:作業療法で引き起こしたい変化とは?

本記事では「作業療法で引き起こしたい変化はどんなものですか?」という疑問にお答えしました。

結論

活動と参加レベルでの変化を起こすこと

これは、今の作業療法で引き起こしたい変化になります。

またこれは、今に始まったものではなく、100年の作業療法の歴史の中で創設時から掲げているものになります。

一時期、活動と参加レベルの変化を引き起こすことよりも、機能障害レベルの変化を引き起こすことを求める時代がありました。

機能障害レベルでの変化を引き起こすということは、一時期流行したものになります。

だから、作業療法が誕生してからずっと繋がっているものは、「活動と参加レベルでの変化を引き起こすこと」であるということを、ぜひ忘れないでおいていただきたいと思います。

今後も作業療法士としてやっていきたいなという方は、活動と参加のレベルでの変化を、どのように引き起こしていこうということを一生懸命考えて実践を重ねていっていただけるといいんじゃないかなというふうに思います。

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著者紹介
京極 真
1976年大阪府生まれ。Ph.D、OT。Thriver Project代表。吉備国際大学ならびに同大学大学院・教授。作業療法学科長、保健科学研究科長、(通信制)保健科学研究科長。首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程・終了。『医療関係者のための信念対立解明アプローチ』『作業療法リーズニングの教科書』『作業で創るエビデンス』など著書・論文多数。
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