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【買って損しないと思う】尺度研究の方法を学べるおすすめ本【2冊+2】

京極真
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本記事では「評価尺度を研究したり開発したりする方法を学びたいです。何かおすすめの本はありますか?」という疑問にお答えします。

本記事の内容
  • 尺度研究を学べる本2冊【選りすぐりです】
  • 尺度研究したいなら〇〇は必ず理解すべし【無料】
  • 尺度研究には☆☆のスキルアップが欠かせない
  • 尺度研究したいなら今すぐやるべきこと

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尺度研究を学べる本2冊【選りすぐりです】

厳選した書籍は以下の2冊です。

おすすめ本
  • 医学的測定尺度の理論と応用〜妥当性、信頼性からG理論、項目反応理論まで
  • 心理尺度のつくり方

この2冊はボロボロになるまで読むべしで、しっかり理解することができれば、皆さんも評価尺度を作ることができます。

医学的測定尺度の理論と応用〜妥当性、信頼性からG理論、項目反応理論まで

名著。

尺度を研究するために必要な基礎知識、具体的な手順、データ解析技術など詳解されておりまして、まさに尺度研究のチュートリアルとしてオールインワンの構成になっております。

尺度研究の理論的文脈から深く明解に解説しているので、単純なハウツー本に陥ることなく底からしっかり理解することができます。

評価尺度は科学的測定の手段です。

なので、評価尺度の妥当性、信頼性などがしっかりしていないと、たとえデータをとることができても実質的には使えないものになります。

本書はそういう問題を回避するために基礎から応用まで丁寧に学ぶことができます。

心理尺度のつくり方

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これも名著。

本書は尺度研究の本家といってもよい心理学領域の方法を基礎から応用まで詳しく解説しています。

特に尺度開発において最初から基準関連データを収集する重要性を強調しておりまして、併存的妥当性の高い項目からなる尺度を作るコツが理解できます。

また、尺度開発のフローチャートがあり、その実際も示されていますから、尺度研究の具体的な進め方やピットフォールを理解しやすいです。

本書は尺度研究に取り組みたい人は上記の書籍とあわせて必ず手元におくべしです。

尺度研究したいなら〇〇は必ず理解すべし【無料】

先に紹介した2冊に加えて、尺度研究を学ぶならばCOSMIN(COnsensus−based Standards for the selection of health Measurement INstruments)は必ず理解しましょう。

>>COSMIN公式サイトはこちらから

簡単に言うと、これは尺度研究の質を以下の指標で吟味するものでして、現在、尺度研究の国際基準として広く使われています。

COSMINの指標
  • 妥当性
    • 内容的妥当性・・・表面的妥当性
    • 基準関連妥当性・・・併存的妥当性、予測的妥当性
    • 構成概念妥当性・・・構造的妥当性、仮説検証、異文化妥当性
  • 信頼性
    • 信頼性
    • 測定誤差
    • 内的整合性
  • 解釈可能性
  • 反応性

COSMINは無料なので上記のサイトをかっちりチェックしておくべしです。

尺度研究には☆☆のスキルアップが欠かせない

尺度研究は混合研究的な要素がふんだんにあるので、基本的に以下の研究力のスキルアップが欠かせません。

尺度研究で必要なスキルアップの要素
  • 質的研究
  • 量的研究
  • 統計解析技術

質的研究

尺度研究というと量的研究をイメージするかもしれません。

でも、実は尺度研究では質的研究も使います。

尺度研究で内容的妥当性、表面的妥当性を検討するときは、質的研究の一種であるconsensus methodを活用することになるからです。

なので、尺度研究したい人は質的研究も学ぶべしです。

量的研究

もちろん、尺度研究は量的研究の知識が必要です。

例えば、基準関連妥当性の併存的妥当性、構成概念妥当性は観察研究を中心に使います。

また反応性、解釈可能性は介入研究や観察研究の縦断研究を中心に使うことになります。

質的研究と量的研究の両方を使うという意味では、尺度研究は混合研究に近いです。

なので、尺度研究したい人は量的研究も学ぶべしです。

統計解析技術

尺度研究はさまざまな統計解析技術をフル活用します。

例えば、妥当性の検討は構造方程式モデルが使えるとかなり高度なことができます。

また解釈可能性は潜在ランク理論などが使えるととても便利です。

統計解析技術がしょぼいとCOSMINで求められる水準の尺度研究を行うことはほぼ無理なので、これもしっかり鍛えるようにしましょう。

尺度研究したいなら今すぐやるべきこと

知識を身につけただけで、尺度研究ができるわけではありません。

これは他の研究法と同じです。

実際に尺度研究できるようになりたければ、次の1〜4のサイクルを着実に実行することです。

step
  1. 知識を学ぶ
  2. 尺度研究を実行する
  3. 尺度研究を発表する
  4. 1〜3のstepを自己評価する

マラソンの本を読んでも42.195キロ走れるようにならないように、尺度研究も知識を身につけるだけではできるようになりません。

知識を身につけたら、どんどん実際にやってみましょう。

まとめ

本記事では「評価尺度を研究したり開発したりする方法を学びたいです。何かおすすめの本はありますか?」という疑問にお答えしました。

これは、ある程度の研究力がないと難しいので、そこに不安がある人は研究力を高める努力を行いながら、尺度研究を学んでいきましょう。

また、以下の記事で研究を学べる本をまとめました。

どんな本を読めばいいのかお探しの方は以下からどうぞ!!

著者紹介
京極 真
1976年大阪府生まれ。Ph.D、OT。Thriver Project代表。吉備国際大学ならびに同大学大学院・教授。作業療法学科長、保健科学研究科長、(通信制)保健科学研究科長。首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程・終了。『医療関係者のための信念対立解明アプローチ』『作業療法リーズニングの教科書』『作業で創るエビデンス』など著書・論文多数。
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