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家族との人間関係がうまくいかないときは「他人」と思うと良い件

京極真
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本記事では「家族との人間関係がうまくいきません。どうしたらいいですか」という疑問にお答えします

こんな方におすすめ
  • 家族との人間関係がうまくいかないので困っている
  • 家族との人間関係がうまくいかない理由を知りたい
  • その対策を教えてほしい

また、仕事や人間関係などについてのお悩みについて書いた記事を以下にまとめています。

お困りの方は以下の記事を参考にしてください。

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家族との人間関係がうまくいかないときは「他人」と思うと良い件

結論:「家族=他人」でOK

家族との人間関係がうまくいかない、、、と悩んでいるなら「家族=他人」と思いさだめるとよいです。

そういう認識で関わることができれば、期待値が下がるのでトラブルが生じにくくなるからです。

日本の殺人事件のうち55%は親族間殺人ですから、「家族との人間関係がうまくいかない」という問題はわりと切実です。

具体例

とある方は家族との関係が劣悪でした。

相手は自分のことしか考えていないし、金使いもあらいし、適当な嘘ばかりつくし、ときに暴言・暴力を振るうからです。

そんな状態が続いていたので、問題を解決するために話しあおうとすると、お互いにヒートアップしてしまい、最後はいつも怒鳴りあいの喧嘩になっていました。

「家族なんだからちゃんとしてほしい」と思っていたので、相手の理不尽な態度に対して敏感に反応してしまっていたのです。

こんな感じで、他者に対して「家族」という認識をもつと、自分と相手を同一視してしまい、期待値が向上します。

すると、思い通りにならないとヒートアップして悪循環に陥りがちです。

けど、「他人」という前提を置くことができれば、「他人だから思い通りになるわけがない」と思えるきっかけがつかめ、わり切りやすくなるはずです。

しかも、「他人」なので無理に一緒に居続ける必要もありません。

嫌ならさくっと別れればよいと判断もしやすいです。

「なんてドライな・・・」と感じる人がいるかもですが、大切な相手と揉めにもめて最終的に一線を越えるよりも、はるかによいじゃないですか。

家族とのトラブルは深刻化しやすい問題です。

なので、家族との人間関係がうまくいかないなら「家族=他人」という前提で関わって、トラブルの深刻化を回避できるようにしていくべしです。

よくある疑問:血縁があるのに他人なの?

疑問

血縁関係なので他人といえるの?

例えば、親子、親戚などですね。

確かに、血縁関係があると他人とは思いがたいかもしれません。

しかし結論をいえば、血縁関係があろうがなかろうが、皆それぞれ独立した人格をもっているわけなので、自分以外はすべて赤の「他人」です。

もちろん、他人と言っても血縁関係があると、一つ屋根の下に住み、生計をともにしていることもあるでしょう。

なので、そうした場合、家族はもっとも身近な他人だといえます。

けど、やはりそれぞれ独立した人格をもっているので、血縁関係があろうがなかろうが他人です。

例外もあって、赤ちゃんは親がいないと生きられないので、他人だと割り切ってよい相手ではありません。

関係性が非対称なので、自分と対等な他人という前提をおけないから、赤ちゃんは自分を大切にするように無条件に存在を受け入れて大切にしなきゃダメです。

よくある疑問:家族なので他人とは思いたくない

疑問

家族なので他人とは思いたくない

その気持ちは確かにあると思うし、それはそれで全然よいと思います。

けど、それもときと場合によりけりだと理解しておいた方がいいです。

具体例

家族の中に暴力で人間関係を支配しようとする人がいるとしましょう。

日々の暴力は「しつけ」と称されるかもしれませんし、「愛情表現」という衣をまとっているかもしれません。

けど、そういう状況ははっきりいってどこか異常です。

この場合、「家族なので他人とは思いたくない」というのは、救いがない状態を促進するだけかもしれません

こんな感じで、歪んだ愛情あるいは憎悪にみちた関係なら、「家族なので他人とは思いたくない」と思っちゃう気持ちは仕方ないにしても、それが妥当かどうかはよくよく考える必要があります。

他方、家族との人間関係がうまくいっているなら、「家族なので他人とは思いたくない」と思う気持ちは大切にしていればよいです。

実際、ぼくもわりと円満な家族関係なので、自分の家族を他人とは思っていません。

家族との人間関係がうまくいかないときがもっとも対応が難しい

家族との人間関係がうまくいかないときが、人間関係のトラブルの中でももっとも対応が難しいです。

理由は以下の通り。

理由
  • その①:理屈が通じない
  • その②:感情がもつれる
  • その③:積年の恨み

その①:理屈が通じない

人間関係のトラブルを解くには、ある程度、論理的に考える必要があります。

けど、家族は感情的に強く結びついているので、論理的に考えようとしてもうまくできません。

例えば、家族の貯金を使い込むようなポンコツは、論理的に考えたらさくっと縁を切った方がよいに決まっています。

けど、そういう理屈が、家族との人間関係がうまくいかないときには通じないんです。

いろんな気持ちが錯綜してしまって、頭ではわかっていることでも実際にはできないわけです。

その②:感情がもつれる

上記とも関連しますが、感情のもつれも対応の難しさにつながります。

例えば、理屈で対応することができたケースでも、「絶対に許せない・・・」と心の中で思い続けてしまったりするわけです。

他人に対する恨みの感情は自身の心身をむしばみますので、感情のもつれは悪循環のルツボに導いていきます。

ややこしいことに、家族との人間関係がうまくいかないときは愛憎の念が入り交じりますので、「大事にしたいけど傷つけたい」「許したいけど許せない」などといった情念にとり憑かれます。

そうなると、ますます対応が困難になってしまいます。

その③:積年の恨み

家族との人間関係はわりと長いものですが、そのぶん積年の恨みを生みだすことになります。

例えば、若い頃からずっと虐げられてきた場合、相手に介護が必要になってから虐待などでやり返すわけです。

40年以上かけて積み重ねられた恨みは、当事者にとって非人道的な行為を正当化するには十分です。

かりに、誰かがそれを咎めても、積年の恨みは「悪いのは相手・・・」という確信を支えます。

家族との人間関係がうまくいかないと、ボタンの掛け違いが長く続くので来世にかけるしか修復する術がない、みたいな状態に陥るわけです。

やっぱり「家族=他人」という認識が大切

こういうどうしようもない事態にならないようにするには、家族との人間関係がうまくいかないならやっぱり「家族=他人」という認識をもった方がいいです。

相手が他人ならば、家族のときに比べて、理屈も使いやすいし、感情ももつれにくいし、恨みも重なりにくい、と期待できるからです。

もちろん例外もあるでしょう。

けど、殺人事件のうち親族間殺人が半数を占める現状を踏まえると、あながち間違った戦略とはいえないと思います。

家族は大切な存在だからこそ、自分と同一視してしまって期待値を高めてイライラするよりも、「家族も他人だ」と割り切ってお互いに独立した人格として尊重し合った関係を作っていくことに力点をおいたほうがよいと思いますね。

まとめ:家族との人間関係がうまくいかないときは「他人」と思うと良い件

本記事では「家族との人間関係がうまくいきません。どうしたらいいですか」という疑問にお答えしました。

結論をいうと、家族との人間関係がうまくいかないと悩んでいるなら「家族=他人」と思いさだめましょう。

それによって、人間関係のトラブルの深刻化をいくぶん防げる可能性ありです。

著者紹介
京極 真
1976年大阪府生まれ。Ph.D、OT。Thriver Project代表。吉備国際大学ならびに同大学大学院・教授。作業療法学科長、保健科学研究科長、(通信制)保健科学研究科長。首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程・終了。『医療関係者のための信念対立解明アプローチ』『作業療法リーズニングの教科書』『作業で創るエビデンス』など著書・論文多数。
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