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面白い研究テーマの決め方のコツ

京極真
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本記事では「面白い研究をしたいのですが、研究テーマが思いついません。どうしたらいいですか?」という、疑問にお答えします

こんな方におすすめ
  • 面白い研究がしたい
  • 研究テーマが思いつかない

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面白い研究テーマの決め方のコツ

面白い研究テーマの決め方のコツは、何か?

コツは2つあります。

面白い研究テーマの決め方のコツ
  1. 全然違うものを結びつける
  2. 発想を柔軟にする

僕が、実際に面白い研究をしている人や、自分自身を振り返った時にこの2点について大事にしているな〜と感じています。

面白い研究テーマを見つけたい人は、既存の枠にこだわらない柔軟さが必要です。

【面白い研究テーマの決め方のコツ】①全然違うものを結びつける

1つ目のコツは、全然違うものを結びつけるということです。

具体例

僕の専門領域である、作業療法と他の領域の接点を見つけて、結びつけていくような研究テーマ

他の領域でやっているテーマと、僕が専門でやっている作業療法っていうのは距離が遠すぎて、一見するとつながっているように見えないために接点が見えないんですよね。

ですが、僕の思考の癖があり、一見するとつながっていないようなものの接点を見つけて、結びつけて考えるということをよくします。

僕が見ていて「面白い研究をしているな〜」と思う人も、全然似てないものを結びつける力が強いなあと感じることが多いですね。

具体例:【作業療法の ADOCっていう評価を開発している友利先生のグループ】
  • 作業療法の評価の背景には、理論がいるというもともとの常識
  • 理論なんてなくてもやっていけんじゃないかっていう考え方

この2つを結びつけてひっくり返し→理論がなくても使える評価を作ることを、当初から進めている

僕は彼らの研究をユニークで面白いと思います。

僕の観点から言うと、全然違うモノとモノをつなぎ合わせていく跳躍力とか、思考のジャンプ力があるからこそできたんじゃないかなと勝手に考えています。

そんな感じで、面白い研究テーマを作っているという人は、他に何人もいらっしゃるんですが、そういう方はだいたい思考のジャンプをしていますね。

面白い研究テーマを作れる人は、みんなが気づかなかったような共通点を結びつけて、面白い領域やテーマを立ち上げていくということをやっていると思います。

【面白い研究テーマの決め方のコツ】②発想を柔軟にする

2つ目のコツは、発想を柔軟にすること

面白い研究テーマを作れる人って、発想が柔軟です。

具体例

さっきまで「Aが正しい」と真剣に言ってたのに、突然「Bの正当性についてバーンと論陣を張る」

これをしようと思ったら、瞬時に関心を切り替えて、正当性を言い当てていけるような思考の柔軟さが必要です。

支離滅裂とかそういう意味ではなく、意図的に関心をずらしていき、自分の思い込みにこだわることなく、視点を切り替えて、その視点ごとに妥当な理屈を組んでいくことをできる力があるんですよね。

そういう柔軟性がある人は、面白い研究テーマを作ることができるんじゃないかと僕は考えています。

コツを使った研究テーマは、面白いと認識される?

研究テーマが面白いと感じるかどうかは、それぞれの立場によって変わってきます。

研究テーマ

自分:面白い

周り:駄作

たとえ、発想が柔軟であったとしても、たとえ思考にジャンプ力があったとしても、周りが面白くないと感じることはあるんじゃないのという疑問を持たれる人はいますよね。

それは、確かにその通りなんです。

自分の観点から「面白いな」と思うことでも、他の人から見れば「全然つまんない」なんてことは起こり得ます。

そして、もう一つはほんまにしょうもない研究の時ですね。

そういった時はやっぱりあります。

それは、まあしょうがないですよね。

物事の面白さってやっぱりその人の関心によって変わってくるんで、マジで面白いものでもつまんないって言われることもある。

また、つまんないって言われたものが、残念なことに本当につまんなかったみたいなこともあります。

本当に面白い研究テーマは、時間がたってから気づかれることもある!

面白さに気づく人が増える

人によって面白さが変わるといっても、本当に面白い研究って時間かけて行ったら、その面白さに全然興味なかった人も気づき始めるんですよね。

人によっても研究テーマの面白さっていうのは変わるので、自分が面白いと思ったってつまんないなと思われる可能性は、絶えずつきまいます。

ですが、本当に面白かったら、時間を追ってだんだんその領域に参入してくる人が増えてくる、あるいは、その領域を求める人が増えてくるっていうことが起こります。

だから、面白いテーマだったのかは、時間を持って最終的に判断していくことができんじゃないかなと思います。

具体例

【当初】

  • 実際に「ええやん」と反応をしてくれる人が一部いる
  • 多くの人は、お前には無理、そんなのやっても無駄、そんなんやってもどうにもならないと忠告してくる

【何年か経過】

  • みんなをいいやんって言ってくれるようになる

その内の1つが、『信念対立解明アプローチ』です。

最初に始めた時っていうのは、誰も相手にしてくれなかったです。

だけど、今となっては、面白い研究テーマとして認めてくれてる人が増えたと感じています。

特に発想が飛んでる研究テーマというのは、その時代を共有している人が瞬時に理解できないことっていうのは割と多いです。

面白さに気づいてもらえる時間の長さは、研究テーマや領域による

ただ、時間がどれくらい必要かというと、それはやっぱり研究テーマや領域によって変わります。

その領域によって、もしかしたら100年ぐらいかかるかもしれないし、200年ぐらいかかるかもしれないという場合だってあります。

運が良ければ、5年〜10年で周囲の人が面白さに気づき始めるって事は起こり得るかもしれないです。

研究テーマとか領域によって変わってくる部分になるので、どれくらい時間が経てばいいかというのは一概には言えません。

ですが、時間をかけてでも、面白い研究テーマの面白さというのは伝わっていきます。

まとめ:面白い研究テーマの決め方

本記事では「面白い研究をしたいのですが、研究テーマが思いついません。どうしたらいいですか?」という疑問にお答えしました。

結論から言うと、コツは2つあります。

面白い研究テーマの決め方のコツ
  1. 全然違うものを結びつける
  2. 発想を柔軟にする

面白い研究テーマを作っていける方は、全然違うもの同士の間に共通点を見出したりとか、物事を裏と表の両方の観点から考えることができる力があります。

そういったことができると、面白い研究テーマを思いつくことができるかなっていうふうに思います。

面白いテーマを作りたいと思う方は、この2つのコツを意識して取り組んでみてください。

また研究テーマを決めるのに苦労している人は以下の記事を参考にしてください。

著者紹介
京極 真
1976年大阪府生まれ。Ph.D、OT。Thriver Project代表。吉備国際大学ならびに同大学大学院・教授。作業療法学科長、保健科学研究科長、(通信制)保健科学研究科長。首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程・終了。『医療関係者のための信念対立解明アプローチ』『作業療法リーズニングの教科書』『作業で創るエビデンス』など著書・論文多数。
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