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【発表なし】でも学会に参加するメリットを最大化する方法【研究者が語る】

京極真
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本記事では「学術集会に参加しますが、自分の研究発表はありません。一般参加で最大限学ぶにはどうしたらよいですか?」という疑問にお答えします。

本記事のポイント
  • 発表しなくでもたくさん学べます
  • 入門、初級、中級、上級で学び方は違います。自分のレベルにあわせて最大限学びましょう

学会は発表の有無に関係なくいろいろ学べます

学術集会に参加するときは、極力ご自身の研究を発表した方がいいです。

それによって、研究の改善点が見つかるかもしれないし、新しいプロジェクトが生まれるかもしれないからです。

「学会発表したいけど、失敗したらどうしよう?」と不安な人は、学会発表で失敗を避けるコツを理解しておくと何かと便利です。

他方、発表しない人でも学会参加のメリットはたくさんあります。

新しい知識にであるかもしれないし、臨床のヒントがつかめるかもしれません。

最新の研究動向にもであるでしょう。

研究者と知りあいになって共同研究に参加できるかもしれません。

このように、学会参加は自身が発表しなくてもいろんなメリットがあるんです。

発表なしでも学会に参加するメリットを最大化する方法

それを最大化する方法には、入門編、初級編、中級編、上級編があります。

以下、順をおって解説しますが、中級編と上級編の人には釈迦に説法かもしれません。

なお、どの段階でも必要に応じて連絡先の交換は忘れずに。

入門編

入門に明確な定義はありませんが、学会への参加回数が1〜3回程度の初心者をイメージしています。

入門編の人は、とにかく興味ある発表をたくさん聞きましょう。

そして、学会参加を通して「新しい知識がいっぱいある!」「いろんな人が頑張っている!」という気づきが生まれて、ワクワクするだけOKです。

それは他に代えがたいメリットになります。

興味ある発表をたくさん聞き、ワクワクを感じしよう!

初級編

初級の定義もあいまいですが、学会参加回数が4〜6回程度をイメージしています。

初級編の人は、興味ある発表をたくさん聞きつつも、ときおり質問してみるとよいです。

質問は「素朴な疑問」でもよいですし、「わからないこと」「もっと理解したいこと」を聞いてもよいです。

また、初級編の人は懇親会にも積極的に参加して知りあいを増やしましょう。

興味ある発表を中心に参加しながら、ときどき質問してみよう!

中級編

中級に明確な定義はありません。

けど、イメージとしては学会参加回数が7回以上です(特に根拠なし)。

質問は初級編で挙げた質問内容の他に、「研究の新規性」「目的とその意義」「目的に対する方法の妥当性」「結果の解釈」「研究の限界」「今後の展望」に視点をおいて不明瞭な点を聞いていくとよいです。

経験上、中級編の人は質疑でムキになりやすいので、質問するときは冷静にお願いします。

懇親会は参加したりしなかったりでよいです。

研究の構造にそって質問してみよう!

上級編

上級の定義はあいまいですが、学会参加回数が7回以上をイメージしています。

「あれ?回数は中級と同じ?」と思うかもしれませんが、中級以上になると回数はぶっちゃけ関係ないです。

上級編の人は「自分だったら、このテーマでどう研究するか?」「自分がこの発表者に研究指導するならば、どこを改善してもらうか?」「テーマに対して他にもっと適した研究法はないか?」という視点で興味ある発表を聞くとよいです。

もちろん、質問もOKですが、学会には教育的な機能もあるので、発表者を叩きつぶすような内容は控えるようにしましょう。

懇親会は参加したりしなかったりでよいです。

視点を変えながら、研究の質を高めるためのポイントを考えながら参加しよう!

まとめ

本記事では「学術集会に参加しますが、自分の研究発表はありません。一般参加で最大限学ぶにはどうしたらよいですか?」という疑問にお答えしました。

これから学会シーズンですので、発表しない参加者の参考になればうれしいです。

また、学会発表・学会参加で失敗したくない人向けの記事を以下にまとめています。ご参考にどうぞ!

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著者紹介
京極 真
1976年大阪府生まれ。Ph.D、OT。Thriver Project代表。吉備国際大学ならびに同大学大学院・教授。作業療法学科長、保健科学研究科長、(通信制)保健科学研究科長。首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程・終了。『医療関係者のための信念対立解明アプローチ』『作業療法リーズニングの教科書』『作業で創るエビデンス』など著書・論文多数。
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