
本記事のポイント
- 作業科学を学ぶと実現する可能性の未来
- 作業科学を学べる本5冊【厳選しました!】
- 作業科学ができる大学院に進学するという選択肢も検討しよう!
- 作業科学を理解したいなら今すぐやるべきこと
作業科学を学ぶと実現する可能性の未来
作業科学は作業を通した健康と幸福を実現するための学際領域です。
大事なことは、作業科学は作業療法士のための専門領域ではないという点です。
そうではなく、作業科学は人間と社会の営みに関心をもつすべての人が参加できるところに強みがあるのです。
したがって、作業科学を学べば、さまざまな領域の人々とコラボレーションしながら、作業的な健康と幸福を実現していくことができる可能性があります。
ぼくの理解では、作業科学の目的は以下の通りです。
作業科学の目的
- 作業に関する知識と技術の創出
- 作業と健康と幸福の関係性の解明
- 作業機能障害という健康問題の改善
- 作業的不公正という社会問題の解消
- 作業的公正の実現 などなど
作業科学は現在もなおダイナミックに発展中でして、上記の目的も今後さらに拡張していくことでしょう。
作業科学を学べる本5冊【厳選しました!】
厳選紹介する本は以下の5冊。
おすすめ
- 「作業」って何だろう
- An Occupational Perspective of Health
- Introduction to Occupation
- Occupational Science for Occupational Therapy
- Occupational Science: Society, Inclusion, Participation
「作業」って何だろう 作業科学入門
和書で一番のオススメは、本書です。
すでに読んでいる人が多いでしょう。
日本の作業科学の第一人者が書いているだけあって、とてもわかりやすいしバランスのよい内容です。
予備知識ゼロでも学べるので、入門書で本書の右にでるものはないと思います。
An Occupational Perspective of Health
WHOの議論を下地にしつつ、作業とは何か、健康とは何か、well-beingとは何か、など、作業科学の重要用語を解き明かしながら、作業科学と作業療法を接続していきます。
また作業と進化についても論じており、人類の発展に作業が重要な役割を果たしたことが理解できます。
また作業的公正のためのアプローチの議論もあって、これからの作業科学を考える上で重要な論点を提供しています。
Introduction to Occupation
本書はすでにこのブログで何度か紹介しています。
本書は、作業について深く強く論じています。
作業という概念の意味の変遷、人間の健康やwell-beingを構成する作業の条件、作業中心の研究の要件など幅広いトピックを厚く論じています。
Occupational Science for Occupational Therapy
作業科学のルーツから現代的展開まで幅広くカバーしています。
膨大な先行研究を厳密に引用しながら論じているので、作業科学の知識だけでなく、効果に関するエビデンスも同時に知ることができます。
とにかく文献レビューがしっかりしているので信頼できる内容になっていると思います。
作業に根ざした実践(occupation based practice)で作業科学を活かしたい人は必見です。
Occupational Science: Society, Inclusion, Participation
包括的な文献レビューで書かれた本です。
面白いのは、貧困、反社会的活動、高齢化などといった問題について、作業科学の観点から論じているところです。
つまり作業的観点から社会問題を論じているわけです。
Whitefordさんはoccupational deprivationという新しい概念を提案した人だけあって、本書もその独創が十分に活かされています。
作業科学の可能性を学べます。
作業科学ができる大学院に進学するという選択肢も検討しよう!
作業科学は作業という複雑な現象を扱う学際領域であるため、作業科学の発展に貢献するためには高度な研究スキルが求められます。
すでに研究力がある人は、ぜひ作業でエビデンスを創ることに貢献してください。
そうでない人は独学で研鑽を積むよりも、大学院に進学した方がコスパ良好かもしれません。
作業科学系の大学院は以下の記事で紹介していますので、関心がある人はぜひこちらの記事もご覧になってください。
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作業科学したいなら今すぐやるべきこと
本を読んで知識を身につけるだけでは、作業科学を実践することはできません。
実際に作業科学したいならば、次のサイクルを着実に回すようにしてください。
ココに注意
- 知識を仕入れる
- 実践(臨床・研究・教育)で作業科学を活用する
- 1〜2のステップを自己評価する
こうして実際に使うことによって、作業科学の知識が血肉とかしていき、作業科学することができるようになります。
作業科学の視点はどんどん活用していきましょう。
まとめ
本記事では「作業科学を勉強したいけど、何を読めばよいの?」という質問にお答えしました。
上記の書籍を読むのはちょっと、、、という人は以下の記事をご覧なってください。
作業療法を中心に作業科学関連の記事もまとめています。
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