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質的研究の質を高めるチェックリスト【主な国際基準は3つ】

京極真
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本記事では「質的研究で研究論文を書きたいです。できるだけ良質な研究論文を書きたいのですが、質的研究を報告するための国際基準になるようなチェックリストってありますか?」という疑問にお答えします。

本記事の内容
  • 質的研究の質を高めるチェックリスト【主な国際基準は3つ】
  • 質的研究の質を高めるチェックリストを知った後にやるべき3つのこと

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質的研究の質を高めるチェックリスト【主な国際基準は3つ】

質的研究の質を高めるチェックリストはいろいろあります。

その中でも医療保健福祉領域では以下の3つがわりと有名かと。

COREQ: Consolidated criteria for reporting qualitative research

COREQは質的研究の中でもインタビューとフォーカスグループの報告に求められる基準を明記した32項目からなるチェックリストです。

チェックリストの領域は以下の3つ。

COREQの3領域
  • 研究チームと再規性
  • 研究デザイン
  • 分析と結果

インタビューやフォーカスグループの研究論文を報告したい人はこれ使うべしです。

SRQR: Standards for reporting qualitative research

COREQは質的研究の中でもインタビューやフォーカスグループに特化したものでした。

他方、SRQRはさまざまな質的研究に対応できる汎用性のあるチェックリストです。

SRQRは6領域21項目からなっており、質的研究のすべての側面をカバーする内容になっています。

SRQRの6領域
  • タイトルと要旨
  • はじめに
  • 方法
  • 結果
  • 考察
  • その他

この6領域を見てもわかるように、SRQRはかなり汎用性の高いチェックリストでして、COREQよりも使い勝手がよいです。

現在、ぼくはSRQRに対応した質的研究による研究論文の書き方をまとめた電子書籍を執筆中ですのでお楽しみに。

ENTREQ: Enhancing transparency in reporting the synthesis of qualitative research

ENTREQは質的研究のためのシステマティックレビューに特化した21の項目からなるチェックリストです。

量的研究のシステマティックレビュー&メタ分析に対応したチェックリストにはPRISMAがありますけども、これはその質的研究版です。

ENTREQを構成する領域は以下の5つ。

ENTREQの5領域
  • 導入
  • 方法と方法論
  • 文献の検索と選択
  • 吟味
  • 結果の統合

質的研究のシステマティックレビューは、異なる文脈のデータから新しい理論的・概念的なモデルを生成することに役立ちます。

なので、質的研究で良質なシステマティックレビューを実施したいときはENTREQを活用してください。

質的研究の質を高めるチェックリストを知った後にやるべき3つのこと

質的研究の質を高めるチェックリストを知った後にやるべきことは以下の3つです。

step

step1

  • 質的研究の方法論を確認する

質的研究の質を高めるチェックリストは、質的研究論文を書くために使うものです。

なので、本来は研究論文を書けばよいのですが、これから質的研究に取り組む人もいるでしょう。

そういう方は質的研究の方法論を確認し、研究計画を立案しましょう。

step2

  • 質的研究を実施する

次に、実際に質的研究に取り組みましょう。

質的研究とひと言で表しても、学派によって実施の仕方はかなり違います。

質的研究の学派の例

  • 解釈学
  • 構造主義
  • 批判理論
  • 「ポスト」系 など

質的研究の実施はそれぞれの学派の特徴を押さえたかたちで実施しましょう。

step3

  • 質的研究の結果を論文化する

あるいは既に質的研究によって得られたデータがある、あるいは新規に質的研究を実施し終えたら、いよいよ質的研究論文を執筆しましょう。

その際、インタビューやフォーカスグループであればCOREQ、それも含むあらゆる質的研究に対応するならSRQR、質的研究のシステマティックレビューならENTREQを活用しましょう。

まとめ:質的研究の質を高めるチェックリスト【主な国際基準は3つ】

本記事では「質的研究で研究論文を書きたいです。できるだけ良質な研究論文を書きたいのですが、質的研究を報告するための国際基準になるようなチェックリストってありますか?」という疑問にお答えしました。

質的研究の質を高めるチェックリストはいろいろありますが、本記事で紹介したのは以下の3つです。

皆さんの質的研究が良質なかたちで世に放たれることを願っています。

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著者紹介
京極 真
1976年大阪府生まれ。Ph.D、OT。Thriver Project代表。吉備国際大学ならびに同大学大学院・教授(役職:保健科学研究科長、(通信制)保健科学研究科長、人間科学部長、他)。首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程・終了。『医療関係者のための信念対立解明アプローチ』『OCP・OFP・OBPで学ぶ作業療法実践の教科書』『作業で創るエビデンス』など著書・論文多数。
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