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コミュニケーションツールとしての電話のメリットとデメリット

京極真
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本記事では「電話がかかってくるとうっとうしいです。電話は他人の時間を奪うので嫌いです。電話なんて必要ないと思いませんか」という疑問にお答えします

こんな方におすすめ
  • コミュニケーションで電話の役割を知りたい
  • コミュニケーションツールとしての電話のメリットとデメリットを理解したい

なお、以下の記事にコミュニケーションに関する記事をまとめました。

興味のある人は合わせてお読みください。

コミュニケーションツールとしての電話

結論:「電話する/しない」で議論するのは不毛

結論からいうと「電話する/しない」で議論するのは不毛です。

つまり、この議論こそ時間の無駄です。

理由は、電話はコミュニケーションツールなので、「電話する/しない」はすべて目的と状況によるからです。

あらゆるツールは、特定の状況下で目的を達成するための手段です。

電話も例外にはなりえません。

よくある質問:どんな目的と状況なら「電話する/しない」と判断するの?

疑問

どんな目的と状況なら電話すると判断し、どんな目的と状況なら電話しないと判断するのか?

まずは電話が必要な目的と状況です。

具体例

相手の真意を確かめたいときはメールやチャットよりも電話の方が適していることがあります。

声色を把握できるので、字面だけでは伝わらない意図を汲みやすいからです。

もちろん、会って話した方が真意を確かめられますが、状況によってはいますぐ会えないこともあります。

そうした場合は、電話で確認した方がいいです。

こんな感じで、字面だけでは齟齬が生じかねないときは、情報量が豊かな電話を使えばよいです。

次に、電話しないでもOKな目的と状況です。

具体例

日常の連絡・報告・相談は電話しないと判断したらOKです。

これはメールやチャットでまったく事足ります。

また、何か依頼したいときもメールやチャットがよいです。

相手はメモする手間が省けますから、電話よりもはるかに親切です。

このように、情報の伝達だけで済むなら、いまの時代はメールやチャットがよいです。

電話をめぐる意見の対立は条件をおりこめば解消できる

たまに「電話する/しない」で意見が対立しています。

関心ない人にとっては「しょうもない!」と思うかもですが、当事者にとってはイライラする案件です。

具体的な対立例を示すと以下の通りです。

具体例

電話する側の人の主張例として「電話しないと気持ちが伝わらない」というものがあります。

こういう人は、ちょっとした打合せやスケジュール調整まで電話でやろうとします。

それに対して、電話しない側の人はこう主張します。

具体例

ちょっとした打合せやスケジュール調整はメールやチャットで十分です。

電話は同期通信なので、そんな細かいことに時間を奪われたくないわけです。

たまに、メールやチャットを活用していても、それを送ったことを電話で伝えてくる人もいるので、さらにイライラするのです。

で、電話しない側の人は一挙に「電話不良論」に傾くことになるわけです。

すると、電話は必要だと思っている人にとっては全否定されたかたちになるので、持論にこだわって「電話必要論」に固執しはじめるわけです。

具体例

それに対するぼくの解は「電話する/しない」は目的と状況によって変わる、、、というものです。

電話はツールですから、それが役立つかどうかは目的と状況によって規定されるからです。

そういう意味で「電話必要論」も「電話不要論」も同じく不毛です。

目的と状況におうじて電話を活用するにはメリットとデメリットを知っておくとよいです。

コミュニケーションツールとしての電話のメリット

電話の主なメリットは以下の通り。

メリット
  • その①:微妙なニュアンスを確認できる
  • その②:重要事項をやりとりしやすい
  • その③:緊急で助けを呼べる

その①:微妙なニュアンスを確認できる

電話のメリットはメールやチャットよりも微妙なニュアンスを確認しやすい利点があります。

電話は声色も含む情報をやりとりできるからです。

非言語的情報を含めて交流できるのは、ぼくらの理解を助けてくれます。

その②:重要事項をやりとりしやすい

微妙なニュアンスを確認しやすいので、重要事項をやりとりしやすいという利点もあります。

例えば、「死にたい」と誰かがいったときに、本当に絶命したいのか、「つらい」を「死にたい」と表現しているのかは、字面だけだと判断ができないことがあります。

電話だと情報量が多いぶん、とても重要なことでも真意を確認しつつやりとりしやすいです。

その③:緊急で助けを呼べる

電話は同期通信ですから、緊急で助けてほしいときに、相手が応答しさえすれば役立ちます。

メールやチャットは非同期通信ですから、いますぐ助けてほしいときに間に合わないかもしれません。

ただし、同期通信なので相手が応答しなければ、どうしようもないですけどね。

コミュニケーションツールとしての電話のデメリット

電話の主なデメリットは以下の通り。

デメリット
  • その①:同期通信なので相手の時間を奪う
  • その②:言った言わない論争を生む
  • その③:忘れる

その①:同期通信なので相手の時間を奪う

電話は同期通信ですから、相手の都合に関係なく、時間を奪うという欠点があります。

これは電話のデメリットの最たるものでして、連絡・報告・相談ぐらいならメールやチャットにすべしです。

時間=生命でもあるので、同期通信である電話の欠点はよくよく自覚しておきましょう。

その②:言った言わない論争を生む

電話は録音しない限りにおいて、正確な記録が残りません。

なので、電話で相談して決めても、その後で「言った/言わない」でモメルことありです。

重要事項について電話相談したら、確実に記録に残すべしです。

その③:忘れる

電話はメールやチャットと違って、正確な記録が残らないので、忘れるリスクありです。

ぼくも電話で聞いたことは、電話を切った途端に忘れがちです。

電話で伝えたから、、、は案外危ういというのは理解しておきましょう。

まとめ:コミュニケーションツールとしての電話のメリットとデメリット

本記事では「電話がかかってくるとうっとうしいです。電話は他人の時間を奪うので嫌いです。電話なんて必要ないと思いませんか」という疑問にお答えしました。

結論からいうと「電話する/しない」で議論するのは不毛です。

電話はコミュニケーションツールなので、「電話する/しない」は目的と状況によってその都度変わるからです。

適当に活用していきましょうね。

また、仕事中のコミュニケーションは必要か不要については以下の記事で紹介しています。興味のある方は合わせてお読みください。

著者紹介
京極 真
1976年大阪府生まれ。Ph.D、OT。Thriver Project代表。吉備国際大学ならびに同大学大学院・教授。作業療法学科長、保健科学研究科長、(通信制)保健科学研究科長。首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程・終了。『医療関係者のための信念対立解明アプローチ』『作業療法リーズニングの教科書』『作業で創るエビデンス』など著書・論文多数。
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