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学会終了後にやるべきこと【学会参加のメリットを最大化するコツ】

京極真
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本記事では「学会に参加したり、発表した後に、何したら無駄にならないですか?」という疑問にお答えします

本記事の主なポイント
  • 学会で発表した人は研究論文を書く
  • 学会に参加しただけの人(発表なし)は次につなげる

学会終了後にやるべきことは参加形態によって違う

学会参加は、新しい発見に触れることができるので、気分が高揚しやすいものです。

旧知の友とも再会することもあるでしょうから、そうなれば楽しい思い出になるはずです。

でも、学会参加のメリットを最大化しようと思ったら、それで終わったらダメです。

学会参加で思い出つくり以上の成果を得ようと思ったら、学会参加後の行動が重要なんです。

ただ、学会終了後にやるべきことは参加形態によって違います。

以下では、学会発表した人、発表なしで参加した人にわけて解説します。

学会で発表した人

研究論文を書こう!

本当を言うと、学会で発表する研究は、学会発表前に研究論文化しておくとよいです。

それによって、研究の理解は深まるし、時間的ロスが少なくすみます。

ですが、多くの人はそれができない。

なので、学会で発表した人は、早急に研究論文化に取り組みましょう。

学会参加でエネルギーをもらったはずなので、それが枯渇する前に一気に研究論文の執筆に取り組むのです。

ぼくの経験では、学会参加で充填したエネルギーは1週間ぐらいで尽きます。

そうなると、フットワークが重くなって、研究論文を書き進められず、スマホの中の思い出の写真が成果みたいなしょぼいことになっちゃいがちです。

なので、高揚した気分が醒めないうちに、ソッコーで書き上げるべきです。

よく振り返って考えよう

もう一つは、事前の準備が役に立ったかどうかを検証しましょう。

別の記事で学会発表で失敗を避けるコツを解説しました。

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学会発表で失敗しない7つのコツ【研究者が語る】
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これを踏まえて、振り返りでは以下の点に注意を向けるとよいでしょう。

  • 予演会は本番で役立ったか?
  • 研究の新規性を簡潔明瞭に説明できたか?
  • 首尾一貫した説明ができたか?
  • 発表時間は厳守できたか?
  • 聴衆の関心に応えられたか?
  • スライドは十分機能したか? など

また、別の記事では質疑応答のコツを解説しています。

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これを視点に、振り返りでは以下の点を吟味しましょう。

  • 質疑応答100本ノックは本番の質疑を網羅していたか?
  • 質問内容は理解できたか?
  • 質問者の関心・位置を把握できたか?
  • 端的に答えられたか?
  • 誤解に対しては適切に対応できたか? など

よく振り返って考えることで、学会発表のスキルを高めていくことができます。

学会に参加しただけの人(発表なしの人)は次につなげよう

自身の参加レベルを把握し、さらに参加レベルを高めよう

学会に参加したけども、発表がなかった人は、自身の参加レベルを高めるために、今回はどういった行動を行えていたかを把握しましょう。

あわせて読みたい
【発表なし】でも学会に参加するメリットを最大化する方法【研究者が語る】
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上記の記事では、学会への参加レベルを入門編、初級編、中級編、上級編に整理しています。

まず、自身の行動をふり返り、主にどの参加レベルあったかを同定します。

次に、「入門編→初級編→中級編→上級編」へと高めるために、何をどう変えたらよいかを考えましょう。

例えば、今回、入門編だった人は、次回の参加で初級編に上がれるように質問を行える準備をするとよいです。

特に関心をもった発表者に連絡してみよう

上記の振り返りで、入門編、初級編だった人は、新しいプロジェクトに参加したり、次回から自身が発表者になれるように、特に関心をもった発表者に連絡してみましょう。

発表内容の感想でもよいですし、もうちょい詳しく知りたいところを質問してもよいです。

そして、もしチャンスがあれば研究に協力したいと申し出てみましょう。

実際に協力できるか否かは別にして、そうやって少しずつネットワークに参加していくことで、学会への参加から得られるメリットがちょびっと増えていくかもしれません。

自分で研究に取り組んでみる

また、入門編、初級編だった人は、自分でできる研究、関心のある研究テーマを整理してみましょう。

学会参加がきっかけになって、何か自分でも研究してみたいと思ったことがあったはずです。

そして、可能ならば実際に自分でも研究し、次回の学会で発表する側に回れるように頑張ってみましょう。

 中級編と上級編の人へ

中級編と上級編は、今回たまたま参加のみで、すでに自分でも研究している人がほとんどです。

なので、本記事で特に何かを推奨することはありません。

強いて言えば、これまでの取り組みに幅を持たせたいときは、学会参加で面白い人がいたと感じた場合、その人に連絡をとってみてもよいかもしれません。

もしかしたら、データ収集に協力してくれるかもしれないし、共同研究者として一緒にやっていける仲間になるかもしれないです。

まとめ:学会終了後にやるべきこと【学会参加のメリットを最大化するコツ】

本記事では「学会に参加したり、発表した後に、何したら無駄にならないですか?」という疑問にお答えしました。

学会への参加をただの思い出つくりにしないために役立てばうれしいです。

なお、学会発表・学会参加に関連する記事は以下にまとめていますので、ぜひお読みください。

著者紹介
京極 真
1976年大阪府生まれ。Ph.D、OT。Thriver Project代表。吉備国際大学ならびに同大学大学院・教授。作業療法学科長、保健科学研究科長、(通信制)保健科学研究科長。首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程・終了。『医療関係者のための信念対立解明アプローチ』『作業療法リーズニングの教科書』『作業で創るエビデンス』など著書・論文多数。
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